夢の音

□第十話
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命「いじめ?」

無雲「はい…。それもひどく…。」

義姉さんは夏侯惇との結婚によりいいようには見られていないということか…。

命「…。」

無雲「解決しようと言っているのですが…。」

慣れているから構わない。

その言葉を私は義姉さんから聞いていた。
こっちに来る前もひどいいじめを受けていた義姉さん。
私はそのいじめっ子をひねり潰したことがある。

義姉さんの心はもうボロボロ。
生きているうちに何されるかわからない。
もうここにきて4年もたっている。

今度は…。

命「ん?」

誰かが近づいてきている。
義姉さんだとすぐにわかった。
だが、その後ろについてくる人間が気になるな。

命「ちょっと隠れようか。」

無雲をつれて、階段を下りてその陰に隠れる。
ちらっと陰で様子を見る。

希空「あれ、あの子たちどこへ行ってしまったのかしら。」

見えてきたのは義姉さんのほうだ。

無雲「行かなくてよろ「静かに。」

私は無雲の言葉をさえぎる。
義姉さんが階段を降りようとしたときだった。

希空「!!!!!?」

義姉さんをついてきた者が義姉さんを突き飛ばす。
スローで見れば、宙を浮いている。
私はその隙を逃さない。
階段の下で義姉さんをキャッチ。
無雲に任せ、突き飛ばした犯人を全力で追いかける。

私は追いかけて逃がしたことはない。
走りには自信があった。
犯人との距離はどんどん近づいていく。

角を曲がったときだった。


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