夢の音

□第五話
2ページ/8ページ


どのくらい眠ったのだろう。

重い瞼を開ければ、寝床の中。
ここから遥か未来ではベッドって呼ばれているはず。

近くにあった鏡を見れば、自分の顔は涙でひどい顔をしてた。

命「…。」

私は昨夜、彼とここにいた。
罪深い女だな…と改めて思う。
失っては手に入れる。

命「お母様…。どうか私を許してください。私は…生きていたい。」

どんな罪でも背負って生きていく。
今度こそ失わない。
守ってみせるから。

コンコン

命「はい。」

貂蝉「私です。」

命「貂蝉ね。入っていいよ。」

扉を開けて、彼女は遠慮がちに入ってきた。

命「私を連れてくるようにしたのはあなたね。」

貂蝉「はい。迷惑だったでしょうか?」

命「いや、むしろありがたかった。」


内心はきっとここにいたかったのだと思う。
彼に会いたかったのが一番だろう。

貂蝉「ならよかったです。あの…。」

命「?」

貂蝉「実は…。」



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ