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□華達が守るもの【本編】
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「ねぇ綱吉。いつまであの女の好きにさせておくつもり?」

花は綱吉に問いかける。

「ん〜。オレは別にほっといてかまわないんだけど。
あいつに興味ないし。」

綱吉の言葉にやっぱり、という態度をとる花。

「あんたはよくてもあたしはウザイッ。」

一方の綱吉も花の言葉にやはり、という態度をとる。

「あんたなら裏からでも表からでもどうにでもなるでしょうに。」

「ねぇ、どういうこと?君達そんなに軽口言い合うような関係だったの?」

横からかかる声にここがどこだったのか思い出す。
応接室だったのだ。
そして応接室にいる人間皆が2人を驚いたように凝視していた。

「花、ツナ君と仲良かったんだ・・・。」

「はひ。ビックリです。」

「ボス・・・。性格が・・・・。」

あちゃ〜、という風に綱吉と花は顔を見合わせる。
お互いにリラックスしすぎていて秘密にしていたことを忘れていたようだ。

「きちんと説明しなよ。」

雲雀がチャキっとトンファーを構える。

「あ〜、幼馴染ってやつ?」

綱吉が花を見る。

「そうね。それでいいと思うわ。」

「ボスの性格は?」

「こっちが素なんだよ。ボンゴレ継ぐ気なかったからダメツナやってただけ。
リラックスしすぎて演じるの忘れてた。」

さらっと言われた言葉に皆一瞬ポカンとするものの納得する。
2人の間には長年の信頼関係のようなものが見えたからだ。

「っていうか恭弥は知ってたじゃん、オレの性格。」

「性格はね。けど綱吉と黒川花の関係は知らなかったよ。」

そうだっけ?と綱吉は首を傾げる。

「あんたどうせ面倒だし言わなくていっか、で済ませてたんでしょ。」

「ああ、そうだった。」

「黒川花は僕が綱吉の性格を知ってるのはわかってたんだ。」

自分が知らなかったのに花が知っているのは面白くない、と顔に出して雲雀は言う。

「綱吉は私には隠し事しないのよ。」

言外にあんたとは付き合いが違うのだ、と挑発するかのように言う。
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