晴れのうち水玉模様
□3Q
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あの後海からでてあたしの家(彼奴らの旅館)に戻りました。
「ただいまー」
そう言えば奥からパタパタと音を立てて出てくるお母さん。
お帰りなさいと共に口から出てきたのがカズ君が来てるわよ〜と言う言葉。
あっ、そう言えば今日泊まりに来るんだっけ?
お母さんには分かったと返事をして部屋に向かうため皆と別れた。
と、思いきやさつきちゃんが腕を放してくれない。
「えーっと?…………何かな?」
「カズ君って誰?海月ちゃん?」
いやっ、あのですね………。そんなにキラキラした眼で見られると言いづらいのですが……。
って、アンタ等もかいっ!
さつきちゃんのキラキラとは似ても似つかないですが、取り合えずメッチャ見られてます。はい。現在進行形で。
「カズは、幼馴染み。……だけど?」
幼馴染みの単語に皆がピクリと反応する。
「因みに聞くけど朝言ってた人かな?」
「そうだよ?」
なっ、何故でしょか。男性諸君等の視線がヒシヒシと伝わって来るのですが……。
そんな事を知りもしない様に出てきたのは、噂をすればなんとやらの噂をされていた張本人。
「海月〜?何してんの〜?
………って、うわっ!!何!?このカラフル集団!!」
高尾 和成でした。
取り合えず一連の事を話すと『成る程な〜』と頷いた。
絶対コイツ変な事考えてるだろ……。
うんうん頷いていたカズは『てかさー』と口を開いた。
「アンタ等帝光中の人達っしょ?やっぱバスケ強いんだよなっ!?
俺もバスケやってんだけどさ、海月には一回も1on1勝てた事ないんだよ〜。
そこら辺どお?コイツとやった?1on1」
その言葉に皆が一瞬反応したのが見えた……気がした。
何だか空気がどんどん悪い方向に向かっているような……。
「カズ……って言われてたっけ?」
「そう。てか、高尾 和成っつーんだ。
まぁ、取り合えずよろしく【赤司 征十朗】君?」
自分の名前を呼ばれて反応する赤司。
高尾の挑戦的な笑みに赤司も負けない位の黒い笑みを見せる。
その場に黒い空気が漂う。
そんな空間に耐えれなくなった海月と桃井がアイコンタクトを取って行動にでる。
「あっ、赤司君!そろそろ皆が集まる時間だから行かなくちゃ!」
そう言えば『あぁ、もうそんな時間か……』とその場に居たキセキの皆に声を掛ける。
「そろそろ行くぞ」
そう言って歩き始めた彼等の最後尾を歩き始めた桃井に有り難うとアイコンタクトをする。
「さっ、カズもそろそろ行こう」
『そうだな〜』とつまらなそうに返事をして2人で歩き始めたその時赤司に呼び止められた。
「海月は8時から時間空いているかい?」
別に空いてるけど……とカズを見て答えると、
「じゃぁ、8時に卓球場に来てくれ」
はっ……?
思わず間抜けな声が出てしまったが、今のはしょうがないと思う。うん。しょうがないよ。
でも、きっと、何で?と聞いても誤魔化されて終わるのだろうから分かったと返事をしておいた。
してやったり、とドヤ顔をする赤司を裏目にカズが苦虫を潰した様な顔をしていたのを、アタシは気付かなかった。
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高尾が静岡出身と言うのは捏造です((ドヤァァッ
高校生に成る前に真ちゃんにあっちゃったけど、其所は………。うん。仕方ないよね。
だって都合上仕方なかったんだもん!←
取り合えず海月のキャラが定まらない件に着いて。