短編
□ルールなんか糞食らえ!
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「剣城くん。あのね、人生をもっと楽しむ為にはね、ちょっとくらい頭のネジを吹っ飛ばした方がいいんだよ。ルール、法律、規則に倫理。そんなお堅いことばっかり言ってるからしんどいんだよ。それらが私たちを守ってくれるって言うけれど、そんなもん頭の先から爪の先まで被っちゃさ、重いわ、暑苦しいわ、周りはちっとも見えやしないわ。負担の方が大きいのは火を見るより明らかじゃないの。そんなに狭い視界じゃ、すぐ隣の危険にだって気付けないよ。世界は広いんだ。宇宙に行けば更にもっと広くなる。視野はもっと広く大きく持つべきだって剣城くんも思うでしょ。私たちの体を覆って縛っているものなんか蹴飛ばして、頭のネジを5、6本ほど緩めちゃいなって。理性だなんだって自分を抑えるのなんか止めてさ、剣城くんももっと本能のままに生きてみなよ。そっちの方が人生を有意義に過ごせると思わない?余計な知識は捨てちゃえばいい。ただ生きるだけならそんなものは要らないでしょ」
「詩音。信号無視の言い訳はそれだけか?」
「…ごめんちゃい☆」
よいこのみんなは信号守ろうね!
ルールなんか糞食らえ!
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