勝雪小説
□構う
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何事も挑戦だと誰かが言っていて、それでも出来ない僕は臆病者で
「甘えるのは簡単か」
シュラさんが置いていった雑誌にはそう書いてあって
溜め息しかでてこない
「皺よってんで」
考えていた人の声がして
(今の聞かれてたかな)
「一人だけなんか」
「先生達にも任務があるからね」
職員室に二人きり、いつもなら誰かいるけど今日は珍しくいなくて
「こんなん読んでんの」
「これはシュラさんが置いていった物で」
机に広がってる女の子の恋ばなが書かれているページ
「女って凄いな」
「好きな人限定じゃない」
そこには色々書いてあり
「甘えんのって簡単みたいやで」
意地悪な顔でこっちを見てる勝呂君がいて
「聞いてたんですか」
「あんだけでかい声やったらな」
きっと顔は真っ赤で、優しく笑う勝呂君は
「考えるより行動やで雪」
ふわり抱き締められて、あやすように背中を擦って
「子供じゃない」
「素直やないな」
嬉しいけど、今度は僕が思いっきり抱きしたいよ
あの雑誌に書かれてた積極的になれるってのは僕にはいつおとずれるのかな
アトガキ
素敵企画に参加できて喜んでます、こんな作品ですが勝雪が大好きです
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