BLEACH no.1

□In Your mind
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持ち主を失った斬魄刀が暴走し、刀獣と化した。
その刀獣は現世にまで迷い込んできていた。

「これで現世で2体目か」
「すまぬな、一護。学校のこともあるというのに」
「気にすんなよ」

灰田、という少女と同化していた刀獣を倒し、部屋に残してきた体に戻った。

「なんかあったときに事情分かんねーと、逆に落ち着いてらんねーしな」
「それはそうかもしれぬが・・・」
「いいから気にすんな。お前のせいじゃねーんだから」

そう言って、俺は「先に風呂入ってくる」と自室を出た。


ったく、ルキアのやつ気にしすぎだ。
何かあるとすぐ「すまぬ」とか何とか言いやがる。
俺は全く気にしてねーっつーのに。

ルキアの奴は俺を巻き込んだって思ってるみたいだけど、
俺は逆にこの力で護れるものが増えたから、逆に感謝してんだけどな・・・。



ガチャ。



風呂をでた俺は、真っ直ぐ自室に戻る。
そして、目にした光景。

「ル・・・」

ルキアが、俺のベッドに横になっていた。

「ルキア?」

見れば、ルキアは寝息を立てていた。

「寝てんのかよ、ったく・・・」

どうすんだこれ。
とりあえず起こして、部屋に行くよう言わねーと。

「おい、ルキア」

声をかけつつ、肩を揺さぶってみた。
が、ぴくりとも動きゃしねー。

疲れてるのはわかる。
この数日の間で、いろんなことが起こりすぎた。

自らの斬魄刀の実体化と反乱。
その斬魄刀との戦い。
反乱事件後の、刀獣事件。

ルキアは刀獣事件が起き始めてからというもの、
尸魂界と現世を行ったり来たりしていた。

疲れて眠たいのはすげーわかる。
分かんだけど、俺の部屋で寝んのはまずい。

「おいルキア、起きろ」

夏梨と遊子がこれみたらどーすんだ・・・。
マジでどうすりゃいいんだよ、この状況。

腕を組んで、頭を捻る。
すると、どこからか微かに冷気を感じた。

「・・・なんだ?」

窓は空いていないのに。

「ルキアさまを、そのまま寝かせてさしあげて下さい」
「! あんたは・・・」
「お久しぶりです、死神代行・黒崎一護さん」

白い着物。
長い、薄紫の髪。
朝顔の髪どめ。

「なんであんた・・・」
「わたくしがここにいるのが可笑しいですか?」
「いや・・・」

突然現れたこの女。
この女には、見覚えがある。

「あんた・・・ルキアの斬魄刀の・・・」


氷雪系の能力をもつ刀。
尸魂界一、美しいといわれる斬魄刀。


「袖白雪、だよな?」
「えぇ、そうです」

そういうと、袖白雪はくすりと笑って頷いた。

「あなたにどうしてもお伝えしたいことがあって・・・こうでもしなければ、貴方と話すことは出来ませんから」
「俺に話し?」

俺の前に立った袖白雪は、何故か深く頭をさげた。
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