Story

□行き交う雑踏の中で
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赤から青に変わった途端に、忙しなく動く人。絶え間無く続く車の列。耳につくノイズ――――。

僕は、その中に突っ立ている。
誰も気にも、留めないちっぽけな存在。


わからない分からない解らない

僕っていう存在が




人間が生み出した自分勝手な生産物は、自然からしてみれば迷惑な代物であることは明白だ。


人は、分かってるんだ人間が犯した過ちを
しかしながら、知らないのだ償い方を

だから、知らないふりをする。見て見ぬふり
それは、前例がないとデータがないと何も出来やしない
私腹を肥やすことしか、頭に無い政治家と同じである。

僕だって、例外ではない
償い方を知らないその一人なのだから。



誰もが、己の存在意義を考えても解らないが如く
人類の誕生意味や、母なる海の秘密も輝く銀河の謎も

結局、説き明かすことは不可能である。
すなわち、僕のこの思考もただの堂々巡り。




青がチカチカと、点滅する。
ヒールがアスファルトにリズミカルに叩かれる音――――。


思考の旅から現実の世界に意識を引っ張らた僕は、交差点を渡りおえるべく
足の筋肉に力を入れた。

交差点を渡ると間もなく信号は、青から赤に変わった。
途端に、車がエンジンを唸らせ前進する


僕は、雑踏に紛れて歩きはじめた。

理由を求めて、
何かを説き明かすために。



 

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