総ては雨でした。

□【過去】いつか見た海辺の・・・
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思い出す、いや、忘れられないことがある。
もう2年も経ったのに。

女の子を好きになった二度目。

雪は今何をしてるんだろう。
誕生日にメールはくれた。
けどそれ以外は何もないから、どうしてるのかなんて理解らない。

ただ理解るのは
『もう距離は離れすぎてしまった』こと。
物理的にも精神的にも。

あの時は必死だった。
高3の春には、もう取り返しがつかなくなってたんだ。
気がついたら、目で追って。
周りの子に嫉妬して。
勿論口にはしないけど、いつも苦しかった。

毎日のように一緒に帰るのは、俺の中で唯一の救い。


『この子は俺だけのもの』


そんな勘違いが俺を狂わせていく。

こんなの報われない。
またいつかみたいに涙と傷しか生み出さないと思ってた。

でも、止まらない。


ありもしない『もしも』が俺を埋め尽くす。
だから口にしてしまった、『すき』

返事は当たり前にだめだったけど
彼女はやっぱり優しくて、『嬉しかった』って言ってくれて、最後まで傍に居てくれた。
『ずっとナナの1番になりたかったから、嬉しい』って。

期待しちゃうよ。
でも、この恋は終わったんだ。

弘前にたつ前日、最後にくれたネックレスは今でも大事に着けてるよ。


今はもう離れてしまったけど
あなたはずっと忘れられない、大好きな友達。

永遠に片思いするから、永遠に振り向かないでね。

振り向いたら、きっとあなたはあなたじゃなくなるから。

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