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†紅茶†



今度は、ボクの番。

護ってみせる。大切な、あなたを―





「兄さん、紅茶入ったよ」

「ああ、ありがとう。ロロ」


兄さんは、ボクの本当の兄弟じゃない。

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの監視、それがボクに課せられた指命だった。


でも、それは過去―今、じゃない。


今は―


「―ロロ?どうしたんだ?」

「え?」


にっこりと微笑んでいた兄さんが、いつの間にかボクを覗き込んでいた。


「何か、悩み事か?」

温かな声音―兄さんは、いつも優しい。


「ううん、ただ、どうやっても兄さんが淹れる味がだせるかな、って」


兄さんは、色んなモノを与えてくれた―暗殺術しか知らなかったボクに、本当に様々なことを…。

紅茶の淹れ方だって、そう。
全部、兄さんに教えて貰ったことだ。


「そんな事で悩んでいたのか」


ロロは面白いな、兄さんはそう言って、クスクスと笑う。

穏やかな、安らぎの日々―


「酷いな、そんな事なんかじゃないよ。ボクにとっては大事な事なんだから」

「はいはい、判ってるよ」



もう、温もりを知らなかった頃には戻れない。だから―


貴方を護る為なら、ボクは…


 


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