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□Restart
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あの旅から、二年が経とうとしていた。








俺は、全ての始まりの丘―





ザックスが息絶えた場所に来ていた。






正直、今になってもまったく実感がない


 アンタ達が、


  もう何処にも居ないなんて…





「なぁ、なんでアンタ達は最後まで笑えていたんだ?」





息を引き取る、その間際ですら、

彼等はとても満足しているような

そんな微笑みを浮かべていた。








全てが終わってしまった今となっても、

彼等が何故微笑んでいられたのか、

俺には、皆目見当がつかなくて…










独り言だとしても、

呟かずにはいられなかった。





「何で、だよ…?」















返事がある筈もなく、


ただ乾いた風だけが吹き抜けていった。




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