彼は笑顔で嘘をつく。とても、残酷で、優しい嘘を…。非常事態を知らせる警報。それが聞こえだしたのは、空中で紅蓮と交戦している最中のことだった。「な、何の音なの!?」異常とも呼べる、けたたましいサイレンの音。思わず、オレ達は交戦の手を止め、互いに辺りを見回す。通信が入ったのは、そんな時だった。