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□巡りし光の行方7
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二人が去ってすぐ、その場には数人の死神が訪れた。
その中心の人物…金髪の女性はただ茫然と祠を見つめる。
「さっきの霊圧は間違いなく氷輪丸だった…一体、何故…」
祠は開かれたまま、そこにあったはずの刀は姿を消し…
「隊長…」
今は亡き少年を想い、力なく膝を折る。
あの刀を…氷輪丸を扱える人物はもういない…
氷輪丸の力を感じることなどありえないのに…
「…全十番隊員に伝えなさい。この隊舎に旅禍が侵入し、氷輪丸を持って逃走中。必ず捕縛し、氷輪丸を奪還せよ!!」
この地に唯一残された少年の確かな証。
あれだけは…必ず取り戻さなくては…
女性はグッと拳を握りしめ立ち上がると、険しい表情のまま隊舎内へと姿を消していった。
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