03/04の日記
20:24
新荒書こうとした
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弱虫ペダルの荒北靖友にどっぷりはまった結果書こうとして終わらなかった新荒。
荒北靖友の怖いところは受けでも攻めでもどんな荒北靖友でもかっこいいし可愛いところ。荒北靖友ならリバでいける。まじ愛しい。
新荒も荒新も好きだし東荒も荒東も好き。黒荒も荒黒も真荒も荒真も荒坂も福荒も金荒も!!!
無限の可能性を秘めた恐るべき男荒北靖友…!!
(でも荒福と荒金はまだちょっと…!)
 ̄ ̄ ̄その日はいつもより暑くて、じめじめとしていた。遠くだか近くだかわからないところで蝉が鳴いていて、サーヴェロを止めて木陰に座り込んでみても、全身を流れる汗は止まることを知らないようだった。隣に座っていた靖友の首筋を一筋の汗が流れた。純粋に綺麗だと思ったその時には、もう動いていた。
「やすとも」
「うぇ?」
間違ってる、なんて
「だから、何をそんなに怒っているのだ荒北よ!!」
「ッセ!お前には関係ねえって言ってんだろうがデコっパチ!」
「誰がデコっパチだ誰が!!」
ミンミンと喧しい蝉の声に負けず劣らずの靖友の怒鳴り声が響いている。練習のあとによくもまああんなに騒げるものだ。ベプシを勢い良く喉に流し込む靖友の機嫌がよくないのは誰が見ても明らかだった。
不機嫌モード全開の靖友をかまっている尽八は、その不機嫌な理由が俺だと知ったらどう思うのだろうか。
言い争いは結局、尽八のケータイを鳴らす着信音で中止になった。にこにこと顔から幸せを垂れ流した尽八が部室を出ていけば、俺と靖友の二人きりで。
暑い。
じんわり肌を覆う汗が気持ち悪い。遠くで蝉の声がする。もうとっくに着替え終わっているはずの靖友は全然出ていく気配がなくて、それどころか、たぶん、俺の背中を凝視している。ヘビに睨まれたカエルはこんな気分なんだろうなと思った。ヘビというよりは狼だけれど。
かんっ、空になったベプシの缶の音が転がる。
「あのさァ」
びくり。自分でも自分の大袈裟なくらい揺れたのがわかった。靖友に背を向けている状態では、今彼がどんな顔をしているかわからない。
「おまえ、さっきの、どーいうつもりだヨ」
「え」
「俺なんかにキスするとかこの暑さで頭やられちまったワケェ?」
至極不機嫌な表情の靖友は乱暴に床に置いたベプシの缶を俺の方へ蹴飛ばした。
さっきの。
照りつく太陽の暑さでぼーっとして蝉の声すらも聞こえなかった。ただ、木の陰の中で一筋、靖友の首筋を流れた汗が、その少し目を細めた靖友の表情が。
「…綺麗だったんだ」
「ハア?」
「靖友が、綺麗だったから」
気がついたら身体が動いていた。本能の命ずるままにその薄い唇に自らのものを重ねて。目を大きく見開いたその表情ですら綺麗だと思ったんだから、確かに暑さにやられていたのかもしれない。できれば、そう信じたい。
「おっまえ…そーいうのはお前のファンにでも言ってやればァ?」
「俺は思ったことをそのまま言っただけだぞ」
「ワケわかんねェ、お前、俺にどうしてほしいのォ?」
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