□秘め事
1ページ/2ページ





「しーんちゃんっ!」
「うるさいのだよ。耳元で叫ぶな高尾」


真ちゃんの高い背は時々酷く不必要だと思うときがある。まあ、この背があるからこその真ちゃんなんだけどさ。



「真ちゃん」
「…」
「真ちゃん!」
「…」
「しーんちゃんっっ!!」
「だから何なのだよ!?」



名前を呼べばイライラして眼鏡を上げる。あ、その指エロい。テーピングでぐるぐるにされてても、綺麗な形ははっきりしてる。寧ろ強調されてる。きっと指が綺麗だからシュートもあんなに綺麗なんだろうな。



「呼んでみただけなのだよっ」
「真似をするなばか尾」
「ちょ、ばか尾って酷い!」



そうだ、俺は馬鹿だからさ。
こうして馬鹿にされて笑ってる位が丁度良いんだよ。
間違っても好きだなんて、。



「うしっ!真ちゃん、おしるこ買ってあげる!」
「いきなりなんなのだよ?今日は熱でもあるのか?」
「おは朝占い、今日良かったからさ!」




だから、だから。
せめて試合でくらい、頼りにしてくれよ。
そしたら俺は、俺の全部で真ちゃんに尽くすからさ。




秘め事

相棒、なんてきっと呼んではくれないだろうけど、そう思ってるのは自由だろ?

俺の唯一の君の場所。




.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ