Starry☆Sky
□ホームパーティー
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今日は、しばらく宇宙に滞在していた私の旦那様、梓君が帰ってくる日。
数日前にばったり会った犬飼君達の提案で、サプライズホームパーティーをすることになった。
金久保先輩は美味しいお茶を、宮地君は美味しいケーキを持ってきてくれて、私と犬飼君はお料理担当。
白鳥君と小熊君は盛り上げグッズ担当で、準備はバッチリ。
あとは梓君が帰ってくるのを待つだけ。
高校時代に戻ったかのように大騒ぎをしていると、梓君から電話がかかってくる。
私は唇の前で人差し指を立てて、静かにね、という合図を送って、電話に出る。
『もしもし?
月子先輩?
今駅に着いたので、もうすぐ帰れます』
皆は、黙って電話に耳を傾けている。
「ホント?
待ってる!
気を付けてね」
そう言って、短い電話を切る。
「待ってる!気を付けてね……だってさ」
すかさず犬飼君が微妙に似ていない声色を使ってからかう。
私は顔が赤くなるのを感じながら、皆に隠れているように指示した。
梓君が帰ってきたら、まずは私が1人で玄関にてお出迎え。
タイミングを見計らって、皆がクラッカーを鳴らして出てくる、という計画だ。
ちなみに発案は小熊君。
「男だけでこんな密着して隠れても、何のトキメキもねぇよ」
なんて文句を言っている犬飼君を、宮地君が若干強引に、隠れていてもらう部屋に押し込んだ。
ちょうど静まったとき、玄関の鍵が開く音が響いた。
ドアが開いて、大きな荷物を持った梓君が入ってくる。
「おかえりなさい、梓君」
私は飛びきりの笑顔で梓君を出迎える。
その後に続いて、クラッカーが鳴って、皆がぞろぞろと出てくる。
……はずだったのに。