10/12の日記
14:57
00 2nd 沙慈について(08/10/13 加筆修正)
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沙慈は語る所が多いので別々にしました。
ルイスと特別EDについては後程、
まず濡れ衣着せられて沙慈が捕まるシーンで。
「なんで僕が!?放して下さい!僕が何をしたって言うんですか?!…やめてください!」
この台詞から分かるのは今の沙慈は種の第一話のキラと全てではないにしろ共通部分が有るところですね。
1stで沙慈は『戦争は自分の身近な所で起こっていると実感している』と思っていたんですが、第一話を見て考えが覆りました。
姉を失い、大好きな恋人も失った。
沙慈はその苦しみや辛さをCBに押し付けていたにすぎないんですね。
――お前達(CB)がいなければ、自分は大好きな姉やルイスと今まで通り幸せに、穏やかに暮らすことができたのに!
でもこれは世界の表舞台(何も知らない一般市民目線)しか知らないってことですよね。
――何も知らなければ、無関係でいられる。
――自分は関係ないから、巻き込まれないですむ。
これは種の『誰かを撃つことも罪だが、無知であることもまた罪である』という原則に引っ掛かるんですよね。
そして冒頭のミヤサカ事件の言葉に繋がる訳なんですが、
そうつまり沙慈は
『自分は何も知らない、関係ない、だから僕を巻き込まないでくれ!』
と言う心境にあったと思われます。
これは種の始めのころのキラとまったく同じですね。
しかし彼らには大きな違いがある。
キラはラクスが、ムウさんが、マリューさんが、カガリが、アスランが、仲間達が、…実に多くの様々な人々が彼を支え、道を指し示してくれた。
それに比べて沙慈は大嫌いなCBに、隣人が、刹那が所属していた。
つまり彼にとって自分の周りは敵だらけに映ったということです。
――姉や、ルイスの仇である、CB。そしてガンダム
――それを駆っていたのが、隣人の刹那・F・セイエイ
これは沙慈の目から見れば一種の裏切りに等しいんですね。
沙慈からすれば目の前にいる刹那やティエリアは憎しみの対象にしかならない。
だからこそ銃を向けた。
しかし沙慈は撃たなかった。
いや、撃てなかったと言った方がいいだろう。
ここでギアスの名言
『撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ』
がでてくるわけなんですが、
刹那が抵抗しなかった理由は1stの『絆』でのロックオンとのやりとりから察することができると思いますが、
これは刹那(撃たれる覚悟)
沙慈(憎しみの感情=ロックオン)
ティエリア(傍観)
と言う『絆』の演出を対比しているんだと思います。
刹那を撃たなかった沙慈へのティエリアの疑問に対する沙慈の
「人を殺せば君たちと同じになる、そんなのは御免だ」
と言う回答。
これは沙慈の人を撃つことへの懸念であると同時に沙慈の心中にある。
――撃てば元の暮らしに戻れなくなる
と言う恐怖を表しているんだと思います。
沙慈の行動心理は
『宇宙で働いていればいつかまたルイスと会える日が来る』
と言うもの。
だから沙慈は何としても生きて、そして今まで通り宇宙で働いていなければならない。
いつか自分の元へ来てくれると信じてやまないルイスの為に――
しかし、沙慈は世界の歪みに巻き込まれてしまった。
それは沙慈が望まなくとも沙慈の運命を大きく変えていくでしょう。
沙慈はもう戻れない、
望もうと望まざるとも彼は世界の歪みに触れてしまったのだから――
だからこそティエリアの台詞が活かされる。
アロウズに殺されていただろうと言われ反論する沙慈。
これはまだ沙慈が世界の裏舞台(歪み)を分かっていない証拠。
更にティエリアは沙慈に続ける。
「君は世界を知らなさすぎる。自分のいる世界ぐらい自分の目で見たらどうだ」
これはティエリアから提示された沙慈に対する精一杯の救済の道なんだと思います。
CBへの憎しみに囚われる沙慈。
彼を救済するには、彼自身が世界を、正確には世界の歪みを知るしかない。
以前のティエリアでは考えられない変わりようですね。
これもやはりロックオン(ニール)のお陰、ティエリアとロックオン(ライル)の今後も気になりますが、
沙慈は予告編で出たように恐らくCBで世界を知ることにした。
そしていつかルイスがアロウズに所属していることも知るでしょう。
その事実に行き着いた沙慈は一体どんな決断をするのか?
沙慈のこれからが楽しみです。
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