たんぺんもの


□ちょっと待てお前ら。
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……………………えっと。
あたし、何しにきたんだっけか。
そうそう、久しぶりに秀敏と準と飲んでたんだっけ。

ここ、部屋…だよな。
部屋だ間違う事なく部屋だ。
普通に部屋、しかもラブホとかじゃない。
普通の人間が日々生活を送っているだろう部屋だ。


ってことはだ。


誰の部屋かっつー話になるよね。
見覚えがあるんだよねぇ、この布団の悪趣味なデザイン。
何で水玉セレクトなの、誰の趣味なの、彼女なの。
このピンク色のでかい水玉。
いやむしろここまできたら、丸?
ただの丸か。

日の丸目指したのかな?
そこまで愛国心あったんならできたら赤い方でよろしく頼むよ。

こんなのセレクトしてんの確実に脳みそに焼き付けられた衝撃が秀敏っつってる。
ああんもう。
臭いのよね、あんたの布団!!

てかあたし何で居酒屋から秀敏の自宅にいるのよ。

…。
……これ、もしかしなくてもやっちゃった?

あいつと!?

ちょっと待って下着…



おっしゃ、脱いでない。
理性は残ってたかあたし。
よかった食っちゃわなくて。
ありがとう抵抗してくれて、秀敏。
本当ありがとう。



あー安心した。
つか頭痛い…
喉渇いた。

てか何時よ何時?
今なん……












Title:ちょっと待てお前ら。














朝、起きた所は幼馴染の秀敏の部屋だった。
一人暮らししている秀敏の部屋はぶっちゃけなくても汚い。
片してないわけではなくて何か汚い。
片しきれてないっつー感じかな?

まあそんな感じ。

昨日久しぶりに幼馴染三人で居酒屋で集まったのよ。
あたしと。
秀敏と。
準と。
あたしは酒強いっちゃ強いけど二人は半端ない位強い。
何それ水飲んでるでしょ。
って位。


強すぎだよ…
だから大体、あたしが潰れて寝ちゃうってパターンが多いんだよ。
これが。
迷惑な事に。

おかげで、秀敏のきったない部屋にお世話になるのも慣れっこだけど。
準の部屋にお世話になったがまだまし。
凄い綺麗なんで。

はあ。
毎回、そんで聞くあたしの伝説。
いや…やめとこ。

なんかさびしいしね。
自分追い込むのやめよ。

それよりもさ。
問題はさ。


時間見ようと時計探して部屋の中に視線巡らせたら見えたのよね。
ええ。
はっきりと。

部屋の住人がね。
いたのよ。


裸体で。


それはいいのよ。
良くないけど別に誰のも一緒だし、でかいの小さいのなんて後々秀敏で遊ぶ時に役に立つから別にいいのよ。
それはいいの。

重要なのはね。

何で裸体で寝てんのよ。
しかも二人仲良く抱き合って。



BLっていうのかしら。
よくほらあるアレ?
けどあれって結構綺麗目な感じだから…どっちかって言えばあれよねえ。
気持ち悪いからBLじゃないのかな?
でも同姓愛ものって…全般。
なんか前、美由紀がやたら力説してた気がすんだけどなんだっけかな。
親父なんたら。

あれ違ったっけ。
あれ。


まあそんな事よりさぁ。
そんな事よりだよ。


あんたら女が横で無防備に寝てるのにその横で男同士で楽しくまぐわったのかい?
しかもあたしは彼氏いない歴2年目突入さ。
そのあたしを放置プレイしてさっさと楽しくまぐわったのかい!?


ひ、ひ、酷い…
酷いわ!!
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