たんぺんもの


□家庭教師
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好きだ。

そう言ったまだ子供だと思っていた従兄弟を受け入れたのは3ヶ月前のこと。





Title家庭教師





週に一度、従兄弟の母の頼みで従兄弟の勉強を見てやってる。

従兄弟、雅治は18歳の受験生。
ちなみに俺は21歳、そこそこの大学行っている大学生。

だからと頼んだんだろーが。

悪いけど雅治は家庭教師なぞいらないくらい秀才。
しかも。


「あ。潔兄さん」


ちゅ。

キスするような仲になってます。
昨今の高校生はキスが上手いもんだ。
俺は勉強で遊ぶ余裕持てなかったから大学いってからだもんなあ。

家庭教師にきて、勉強を横で見ながら。

そんな事を考えていると。

雅治の手が伸びて来た。

手をひかれ


「兄さん、何考えてんの」
「いや、おまえ勉強しながらも恋愛はそつなくこなしてんだなあと」

「はあ?」


当然の反応。


「どういう意味だよ。兄さんだって結構女関係派手だったじゃん。」

「ん〜大学いったら解禁されて来るもの拒まずだったし…」

「……あ、そ。」


呆れた様にそう言った雅治はまた勉強に勤しみ出した。

偉い偉い。

俺、来月から断ろ。

いらねぇよな、しかも駄賃程度は金貰ってるし…

申し訳ないし。


「雅治さあ」


「何、ちょっと待って。この問題解いたら…採点して…」

「はいはい」


どうやら邪魔したらしい。

しかし真面目でマメ、人当たり良好。

確実モテるタイプなのに何で俺と付き合おうと思ったんだろうな?

告白された時ビックリだった。

ノンケだった俺を落としたのもビックリだけど


「終わったよ。はい。」


ノートを渡される。

それにざっと目を通すと、あらかた正解だろうことが伺える。

採点、しなくていんじゃねぇかなコレ。


「何、何か話しかけてたけど」

「ん?ああ。いや来月から俺これ断ろうと思ってさ。」

「は?何で!」

「おまえ一人でできるだろーが。しかも礼とか言って貰うの心苦しいし。」

「いやそうだけど…」

「まあわかんねぇとこあれば電話しろよ。」

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