たんぺんもの


□異常事態
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やばい、こいつ面白い奴かもしれない。

そんな飲み会の後。

俺らは急速に仲良くなっていった。

ついには親友と呼べるほど。

出会いから五年。

乙女系は相変わらず面白い奴で、俺を笑わさせ、しかもいろいろ学ぶ事も多い。

乙女と言えど並の人間より、精神的に強い。

信念とやらも激しい程貫く。

下手な男よりイイ男だ。


見掛けはごついが中身は乙女。
しかもどーやら世間で言う所のゲイ。
なかなか衝撃を持ち合わせた友人さまだ。

しかしサラリーマンしながらもまだまだ連絡とるのはそいつと女友達くらいだった。


そんなとある冬。


二人して俺の部屋で飲んで酔い潰れて雑魚寝した金曜日夜のこと。

意識が無くなったのは確か…夜中の二時位か?

ビールはそこそこに、焼酎にカクテル、日本酒洋酒。

瓶が転がり、缶は散乱。

久々に飲み過ぎた。

俺より酒が強い乙女系も潰れた程だ。



深い眠りの中。
何だかキモチイイ。
これは何だ?

そうだ、エッチの時の…

認識すると途端に股間からせりあがるのは快感。

誰かが俺のをくわえているらしいのもわかった。

しかも…

しかも…

しかも…


何?!

尻の穴に指いれてないか!?

ちょ、ちょ…

ちょっと待て!


俺は目を冷まし、口を開こうとした。


「ぁ…あぁ…!!ちょ…くっ…ィクっ」


尻の穴をさまよっていた指がとある箇所をすりあげた。

しかも股間をきつく吸い上げた。

真っ白になるほどの射精。

しかしそれでも嘗められ、吸われ、いつしか指は増え、何度も精を飲み込まれるとなんにも考えられず。

指が男のものに変わっても快楽に勝てず、すがり、腰を振った。


そんな一夜。




朝、目が覚めると俺はとある事実に気付く。

一、オカマ掘られたこと
二、相手が男でしかも乙女系だったこと
三、自分も悦んでいたこと
四、しかもそのエッチにどうやらハマりそうなこと

傍らには乙女系。

俺は身体のすっきりとした爽やかさに較べ真剣に悩みはじめた。

寝たふりをしていた乙女系が酒に媚薬をいれたことが原因とは知らぬまま…

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