たんぺんもの


□どうしても離れたい2
2ページ/6ページ



「待ってるぞ?俺帰るから」



荷物持って。



「ごめんごめん。うん、そう。今別れる別れないで揉めてんの。最悪だろ?あー心配しないでも別れるから」



「別れ…え?何どう言うこと」



ハイ、そういうこと。


さっさと部屋から出て行きますよ。





馬鹿は大好きな女とヤってろ!









電話相手はもちろん男。

た・だ・し!


俺がゲイだと知っているノンケの男ですが。
しかもとある女性に片恋中。
告白した結果の相談を言ってたワケ。


ま、嘘は一つも言ってないからイイだろ。



あー疲れた。




帰宅した俺は、とりあえずシャワー。
暖かい。
同時に空しい。




ったく

俺何やってんのかな…

29にもなって。


浮気性の馬鹿と別れられない。
どーして別れられないわけ。

理由はなんだ。

あいつ、俺に怨みでもあるのか?

ここ1年、ヤってないから具合どうこうじゃないだろうし。

金でもない。

性格でもないだろ。


とすれば何だ?



別れても何一つデメリットが馬鹿にはない。

女とヤろうが
何をしようが
何を言う奴もいなくなれば問題ないだろ?



身体を拭きながら俺は首を捻った。



あいつ、やっぱり馬鹿なのか?



結論を導く事もできないまま、バスタオルを腰に巻いて


ミネラルウォーターを飲む。

ウマイ!
キンキンに冷やして飲むのはイイね。


あ。

そういや、借りてたビデオ今日までだった。

面倒くさい、明日でいいか。

さー

寝よ寝よ。








ピポピポピポピポピポピポピンポーン!!!










は!?


何でチャイムなってんの!

誰!?
夜中に?!
つか何今の鳴らし方!


嫌がらせ!?








ピポピポピポピポピポピポピンポーン!!!





.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ