たんぺんもの


□どうしても離れたい2
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『恐れ入ります、近所迷惑にあたりますので即刻この場から退去願います。』



顔も見ずにひとまず、インターフォンにて反撃。

ろくな奴じゃないな。
エントランスから俺の部屋を選んでインターフォン連続で鳴らすとは。


知り合いか?


俺の部屋を知ってて
なおかつ
嫌がらせをする奴…


仕事上だとかなりの人数があがる…
私生活だと心当たりがない…
だとすれば。


あーあいつか?
3日前、フッた女子社員…年いってたからなあ。
逆恨み…
あ、それとも禿専務?
この間、会議中あんまり煩いから奴の今までのミスと損失を指摘して恥をかかしたからなあ…

いやそれとも…






ピポピポピポピポピポピポピンポーン!!!







煩い。
とにかく煩い。


ようやく、話す気になり通話を押す。

誰かを確認しないと対応もできん。
とりあえずだ。



『先程もお伝えしましたが夜中に非常に迷惑です。失礼ですが部屋をお間違えになってませんか?』


『間違えてねぇ!』



げぇ。
馬鹿だ…最悪。
というか。
何で俺の家を知ってるんだよ?



『……お前……だいたいどうして俺の家を知ってる?』


『この間、お前が浮気してないか調べにきた!』


『は!?』


『浮気してたら…俺…お前だけだし、どうしたらイイかわかんなくなって』


『はあ?!』


『け、けど。きちんとお前がいる時に…』


『いつ!?』


『え?2日前』


『……2日前の…あーっ!アレお前だったんか!寝てて、気のせいだと…お前!それ、法に触れる事わかってんのか?』


『俺ら恋人同士だから法に触れるわけねぇだろ!』


『触れるだろ!ふざけたことを言うな!この単細胞。』



ブツッ


あれ?
切れた?
何で?
何で切れたの?


帰った…?!

いや馬鹿があっさら帰るわけあるまい。

だとすれば。

あいつまた…!!



ガチャガチャガチャガチャ!
バタン!
ダダダダッ




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