バトテニ
□バトテニ7 〜独白〜
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初めは、全くゲームに乗る気なんて無かった。
誰もこんなゲーム、乗る訳無いってそう思ってた。
でも、見てしまったんだ。
初めは、護身用に持ってるんだと思った。
戦争シミュレーションのゲームで得た知識を元に、何の銃か考えてみる。
そうだ、CKー60。
まぁ…俺の“乾燥ワカメ”よりは全然ましだけど…
てか誰か仕組んだだろ!
わざわざ乾燥ワカメって…何か悪意感じねぇ!?
それはまぁ…置いといて……
CKー60って、結構旧式の銃だったよな?
そんな事をごちゃごちゃ考えていると、いきなりそれは起こった。
銃声が、離れた所にいる俺の耳にも確かに聞こえた。
急いでその方向を見ると、青学の越前が逃げている所だった。
その後、越前が後ろから相手の首を思いっきり折って
微かに震えている体に気付いた。
越前が去ってから死体に近付いてみる。
「確か…六角の…木更津亮…」
その死体と、さっき見たことを反芻する。
呆然としながら、いつの間にか呟いていた。
“殺らなきゃ、殺られる”
俺は、木更津の銃を拾い上げ、フラフラと行くあても無く、歩いていった。
―もう誰も、信じられない。どうせ、殺すか殺されるかなんだ…