捧げ物1
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「「じゃあいくよ☆」」
どちらへ?という疑問の代わりに黒鋼の口から出てきたのは短い悲鳴。
なんの色気もない奇声は彼と上に乗っている二人の人物以外誰の耳にも届かなかったようだ。
突然白い連中にベッドへ押し倒され、黒い男は怒ったように八重歯をむき出しにする。
「テメェら一体何なんだ!」
「何って言われてもね〜」
「ただ黒鋼と気持ちイイことしたいだけだもんねー」
満面笑顔で顔を見合わせるファイとなぜか人間になっているモコナに青筋が立つ。
二人がかりで両の腕を押さえられてればさすがの黒鋼も暴れられず、罵声だけが部屋に響いた。
しかしそれを軽くスルーして上にいる二人はてきぱきと行動を開始する。
モコナは黒鋼の頭上に移って両腕をがっちり押さえ付け、ファイは慣れた手付きで衣類を剥ぎ取りにかかる。
「狽ーッ!!やめろーッ!!ι」
「静かにしてないとサクラ達が来ちゃうよ?」
楽しそうに言うその一言にピタッと抵抗が止まった。
この部屋の隣には現在一緒に旅をしている子供二人が仲良く話でもしていることだろう。
もしこちらの騒音を聞き付ければ小狼達のことだ、きっと心配して様子を見に来る。
そうなってしまえば一番恥ずかしい思いをするのは黒鋼であり、もちろんそんなことは死んでも嫌だ。
今は抵抗したくても大人しくしていなければならない、この二人の気が済むまで。
「大丈夫、痛くしないからさ」
「ファイ〜、いつもしてるんだからモコナにヤらせてよねー」
「それじゃあ俺は口でシてもらおーっと」
「〜〜〜ッ!!ι」
勝手に役割分担を決める上の二人に何か言いたそうにしていたが言葉にできず。
顔を青くさせてこれから起こるであろう出来事に歯を食い縛るしかなかった。
音を立ててファイはベルトを外していき、黒鋼のモノを取り出して躊躇なくソレを銜える。
「んッ!」
生温かい口内にいきなり含まれて小さく身震いをした。
自分の意志とは間逆に鼓動が早くなっていくのを感じ、どうすればいいのかわからず眉根を寄せている。
それを真上から見ていたモコナはニコッと笑った後、押さえていた腕を束ねて片手で固定し、空いた方の指を彼の口内に無理矢理押し込んだ。
「んぅッ、ふ!」
二本押し込まれた指は舌を弄んでいき、柔らかい感触を味わっていく。
下では自身が質量を増しながら扱かれ、刺激を与えられていった。
二人から与えられる感覚に堅く目を瞑って早くこの行為が終わる事を願うばかり。