捧げ物1

□届いてほしいと願うから…
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「好き」

「は…?」

次の世界についてすぐにファイは黒鋼に告白した。
小狼とサクラ、モコナは羽根を探す為に暫くは帰ってこない。
手に入れた資金を使って借りたホテルの部屋には、現在ファイと黒鋼の二人っきり。

「好きなんだよ、黒様のこと。心の底から好き」

何の冗談かと思ったが見つめてくる目は真剣そのもので、いつものようにあしらう事ができずに困ってしまった。
刀を手入れしていた手を止めて思わず目線を外す。

「何馬鹿なこと言ってやがる。ふざけるのも大概にしろ」

ぶっきらぼうにそう答えて刀をしまい、椅子からソファへと移動する。
どかっと腰を下ろしてファイのいる方とは全く違う方向にそっぽを向いた。
そんな彼の行動に告白したファイは苛立ちを覚える。

「俺は本気だよ。本気で黒様のこと…」

「んなもん思い過ごしだろうが。大体野郎を好きになって何が楽しい」

「そうゆう問題じゃなくて…」

「いい加減にしろ、俺ァその手の冗談は大ッ嫌いだ」

ふんっと鼻であしらって無理矢理話を終わらそうとした。
だけどファイの方はそうゆうわけにはいかない。
つかつかと黒鋼に近寄り、強引に顔を向かせてキスをしかける。

「Σ!!?」

「これでも冗談だと思うの?」

突然の事に口をぱくぱくさせている黒鋼の瞳を覗き込み、真剣な口調で尋ねた。
珍しく狼狽えている彼をじっと見つめる。

「まだ信じられないなら何をすればいい?どうやれば俺の気持ちを受けとめてくれる?」

「ちょ、んっ!!」

何か言いかけたところでまた口を塞がれ、、そのままソファに押し倒された。
逃げる舌を絡めとりながら両手首を片手で捕らえ頭上に押さえ付け、購入したばかりの服を脱がされる。
少しの間は下で抵抗を繰り返す黒鋼だが、何度も息を吸われて酸素が足りなくなり、徐々に力が入らなくなっていった。

「…こうすれば、黒様信じてくれる?」

「や…んくッ!!」

やっと解放されたかと思えば今度は胸元に舌を這われた。
今まで知らなかった感覚に背筋がゾクッとしたが何とか耐える。
左胸に付いている突起に歯を立てたり吸い付いたりしながら、反対側は空いている手で不器用に扱われた。

「ん、ふっ…」

「声、我慢しないで?拒まれてるみたいでイヤだ」

歯を食い縛って耐えているのが気に入らなくて、顔を上げて相手を見下ろした。
真上にあるファイの蒼色の瞳は悲しそうな色をしていて、それを見た黒鋼は無意識に言う事を聞く。
そうするとファイは優しく微笑み、下着ごと彼のズボンを素早く脱がしていきなり自身に食い付いた。

「ひゃッ!!あ…!」

突然襲ってきた刺激に腰を浮かす。
快楽から逃れる為に身をくねらすが体を捕まえられて阻止された。
先走りの白濁を舐め取って裏筋に口付けられ、丹念に扱われる。
それと同時に蕾に指の腹を浅く押し込まれ、その瞬間顔から血の気が引いたのが嫌でもわかった。

「ちょ、待て…」

「嫌だよ、黒様が信じてくれるまで何でもする」

弱々しく静止の声をあげたが聞き入れてもらえず、指を一本無理矢理狭い入り口に押し込まれた。

「!!う、あ…ッ」

体を割り込ませることで足を閉じるのを阻止し、本来そういう機能を果たすことがないソコを懸命に解していった。
もう片方で自身を扱われ、確実に絶頂へと導かれていく。

「はっ、ア…ふぁ、」

ソファに爪を食い込ませ、必死になって快楽に耐えた。
次第に本数が増え、ナカで暴れる指に違和感を覚えながらも感じる部分に触れられればつい達しそうになる。
歯を食い縛りたくなるのを懸命に押さえ、早くこの行為が終わることだけを強く願った。





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