捧げ物1
□固執
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ねえ、君ってほんと優しいよね
だから、かな?
俺が君に固執する理由――…。
真っ暗な部屋の中。
窓の外から灯る月の光が眩しいと感じる夜。
部屋に置いていた椅子に腰掛け、脚を組みながら俺は目の前のその光景を眺めていた。
「は、ァ…んあ…!」
ベッドをぎしぎし言わせながら必死になって喘いでる彼の姿は酷くそそる。
涙を流しながら快楽から逃れようと体を動かしてる。
でも逃げられてない。それも当然。
頑丈な腕は頑丈な拘束具によって頭上で縛られ、両足もベッドに括り付けられて身動きがとれないんだから。
だから黒鋼は、自分の中で暴れまくる玩具から逃れられない。
また彼自身のソレも達することができないようにリボンを可愛く結んであげてるから、先端から白濁がチョロチョロ零れてくだけですごく辛そう。
その分俺の欲情も存分に駆り出してくれる。
「っは!ファ、イ…」
「なぁに〜?」
いつものようにへらっと笑うが目だけは全く笑ってない。
そんな俺の様子に気付いてないのか、黒りんは涙で潤んだ瞳で哀願してくる。
「もぉイ、ヤッ…!ファイ、やめ…」
「イヤなわけないじゃん。黒りん今すっごいことなってるよぉ?」
くすくす笑いながら椅子から立ち上がり、彼の鎖骨に思いっきり噛み付いてやる。
今では痛みさえも快楽の要素になってるのか黒鋼は盛大にビクンッと腰を浮かした。
それが面白くて自身に爪を立てたりして遊びながら甘噛みを続ける。
その度に痙攣するこの人が。
酷く愛おしい。
酷く憎らしい。
酷く壊してやりたい。
「素直にお願いしてよぉ。俺が欲しい、俺でイきたいって」
「アッや、やめッ!!んあっ!!」
振動を続ける玩具を抜き差ししながら黒鋼が最も感じる処にぶつけてやる。
卑猥な水音とバイブ音、そして彼の喘ぎ声が部屋に充満していく。
大変そうな口を意地悪して塞げば辛そうな目を向けられたけど無視。
じっくりとそれを堪能する。
「ん!!ふ、ぅン…はっ、!!」
玩具を動かす手は休めず口内を荒らす。
逃げる舌を絡め取って息もさせてあげないほど必死に口付けした。
口端からどちらともとれない唾液が零れていく。
それがまた厭らしくて俺をそそる。