ツバサ

□一色
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「不良くんはっけーん☆」





晴れた日の屋上に、白衣を来た教師の軽やかな声が聞こえてきた。
目の前には授業中だというのに腰を下ろして寛いでる男子生徒の姿。

「いーけないんだーいけないんだー、せーんせいにー言ってやろー♪」

「小学生かιしかも先生はテメェだろ」

呑気に笑う教師に呆れながら指摘する。
それでもマイペースにその場に座っている黒鋼。

「で、何で保健医がここにいるんだ」

気になっていた疑問をぶつければ先程よりも更にへにゃっとした笑顔を向けられた。
慣れているのか別段気にせず、目の前の男を見上げ続ける。

「黒ぽんよく保健室に遊びにきてるからねー、担当科目の先生が俺のとこにきたんだよ」

「そうかよ」

「で、他の生徒を待たせるのも悪いから俺が代わりに黒ろん捜しを引き受けたってワケー」

「その呼び方やめろ」

いつも言ってるセリフを吐き捨てて黒鋼は腰をあげた。
立ち上がるとファイよりもかなり背が高い。
今度はファイが見上げる形になる。

「あれー?どこ行くつもりー?」

「別のとこだ。ここじゃあこれ以上ふけれねぇだろうが」

そう言ってすぐ傍を通り過ぎようとした生徒をガバッと後ろから取り押さえた。
否、正確に言うと抱きついたの方が正しい。
いきなり背後からしがみつかれて思わず前のめりになる。

「おいコラ!離せッ!」

「離さなーい。今から教室に戻りなさーい」

「ンなもん俺の勝手だろ!」

「どうしても授業受けないつもり?」

突然声色が変わり、背筋がゾクッと震えた。
逃げたくても後ろからしっかり前に回された腕は決して解放しようとはしない。
ファイは背中に顔を埋めており、様子を伺いたくても不可能。

「悪ーい生徒にはちゃんと指導しなきゃ、ね?」

その一言を聞いて血の気が一斉に退いたのがわかった。
背後にいる男が笑った気配がし、次の瞬間前でしっかり結ばれていた手が服の中に侵入し、イヤらしく体をまさぐり始める。

「ヒッ…!」

腰を緩く擦られて思わず引きつった声をあげた。
止めさそうと腕を掴んで抵抗するも、胸の突起を強く摘まれ顔を歪める。

「ちょ、ここ学校だぞ!?しかも屋上!!」

「保健室はよくて屋上はダメなの?」

「そうゆう問題じゃ、ぐっ!」

更に反論しようとする黒鋼を黙らせる為遊んでいた突起に爪を立てた。
鋭い痛みに息を呑む彼の口に強引に指を忍び込ませる。

「噛まないでね?もし噛んだらひどい事しちゃいそうだから」

「うっ、く…」

脅しともとれるファイの言葉に黒鋼は大人しく従った。
忠告を無視すればとんでもない目に合わされる事はよく判っているから。
片手はしつこく胸の飾りに触れ、もう一方は執拗に舌をからめとって口内を荒らす。
時間が経つにつれて息が上がり、黒鋼から徐々に力が抜けてきた。

「ん、う…」

「ん〜、俺がもうちょっと身長が高かったらよかったのに〜」

今更な事を意味もなく口に出し、布越しで広い背中にキスを落とす。
服の中にある手をゆっくり下に移していき存在を主張し始めてきているモノを外から掠めた。
そんな些細なことでビクッと反応を見せる黒鋼に思わず笑みが漏れる。
相変わらずイヤらしい体。
まあ俺がそうなるように調教したんだけど。




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