ゴーストライフ!
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宿題…
それは罪も無い純粋な子供から時間を、気力を、希望を奪い苛む悪魔の罠。
俺たちは12年間もの間、宿題に悩み、苦しみ、そして嘲笑われていく運命にあるのだ…
「ぐぁーっ宿題なんてクソくらえ!」
「ほんとだよー…」
俺と綱吉は学校で出た宿題をするために綱吉の家へと向かっていた。一人より二人、一人の凡人より二人の凡人の方が宿題だってすぐに終わるはずだ。
「でもウチでよかったの?リボーンいるのに」
「うん。だって俺んちだったら勇太いるじゃん?宿題もできないダメ兄とか思われたくないじゃん?」
「そんなこと思ってる時点でダメだと思うんだけど…」
さらっと毒を吐かれつつ角を曲がった時である。綱吉の家の前にありえない光景が広がっていた。
「なっ!何これ〜!?」
本来は平和だっただろう道は危ない黒スーツのおっさん達で溢れていた。
え、これなんもされないよな?すぐ通り過ぎれば大丈夫だよな?
「すいません、ちょっと通して欲しいんですけど…」
「ダメだ。今は沢田家の人間しか通せないんだ」
「えっ…沢田綱吉、ですけど…」
「な…っ!この方が!」
「綱吉おま…え、この人達知り合い?」
「違うよ!…あ!リボーンの仕業だきっと!ちょっと待ってて陽太!」
綱吉はバタバタと家の中に走っていく。なんで置いていったん…なんでこの黒スーツの中に放置していったん…
「ようボーズ。10代目のダチってことはお前相当腕が立つのか?」
「ええぇぇ腕なんか立ちません頭も悪いですダメダメですうううう」ガクブル
「ハッハッハ、そーかそーか!くたばんねーように気をつけろよ。なにしろボンゴレだからなぁ」
ヤクザのようなおっさん達にガクブルしていると何やら向こうが盛り上がり始めた。そういえば綱吉ってマフィアのボス?だっけ…
「あ、あのー…そのボンゴレ?ってなんですか?」
「あん?ボーズ、ボンゴレも知らねーのか。いいか?ボンゴレってのは…」
マフィア界でも権力・規模・実力全てトップクラスのファミリーであり名声もさることながら麻薬や人身販売、その他ブラック面には絶対に手を出さない堅実派マフィアだ。イタリアでボンゴレの名を知らない奴ぁいねー。ゴッドファーザーもな。
「…なるほど、わからん!」
「そーかそーか!ハッハッハ!」
何が面白いのかカッカと笑うおっさんに緊張も解れて来たころ、突然綱吉の部屋の窓が勢いよく開いた。