ゴーストライフ!

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ピーッ

「ゴール!!」

「すげっ陸上部差し置いて1位とか山本すげーっ!」

「サンキュー!陽太も次借り物競争だろ?応援してっから頑張れよ!」


どれだけ心配しようが不安になろうが朝は毎日来るもので。

ついに体育祭開幕!
初っぱなからやってくれる山本に俺のテンションもだいぶ上がり気味!けど借り物競争は「恋人」「好きな女の子」が出た時点で負けるからヨロシク!
あれっこれ借り物ってか借り人競争じゃね?


「位置についてー…よーい」

「高鳴ー負けたら承知しねーぞ!」
「ちょっ獄寺君大人しくしてー!」

「ドンッ!」

うおおお周りはええ!

学年で有名なモテ男やサッカー部のイケメンなどの中に混じる平凡な俺…あ、やばい涙出てきた

どうかアタリ来ますように!と祈りながら紙を拾い中身を開く。

ちょっ…これ…!?



「高鳴の借り物なんすかねー」

「さぁ…す、好きな子…とか?」

「んーそれはなんか…見たくねーなぁ…あ、陽太があっち行ったぜ」



勇気をもて!高鳴陽太!
「あの…持田先輩!一緒に来てくれませんか!」

「え、オ…オレ?別にいいけど」



「えっ…持田センパイ!?」
「あのヤローかよ!なんであんな奴…」
「まさかあの人が好きな人とか…言わねーよな…?」



「なぁ!中になんて書いてあったんだよ!」
「すいません後で言いますから!すいませんほんとごめんなさい!」

「?なんでそんな謝ってんだ…」


「ゴール!1-A高鳴選手早い!ぶっちぎり1位です!」
「では借り物のお題を発表します!」
「えっやめてそれだけは!それだけはぁ!!」

そんなことされたら俺は死ぬ!

必死に紙を取られまいとするが放送部の先輩にいとも簡単に取られてしまった。なんだこの人の素早さ人間離れしてる!

「発表します!借り物は…」
「やめて!やめてくださああああ」
「な、なんだよ、そんなに恥ずかしい内容だってのかよ…」



「借り物は"1番バカだと思う先輩"です!!」


俺オワタ\(^o^)/


「繰り返します!"1番バカだと思う先輩"です!!!高鳴選手の思い切りの良さに驚きを隠せません!」

「もうやめて…やめたげてよぉ…」


なんで繰り返したの…あと観客席の皆爆笑しすぎだろ…特に獄寺…


ポンッ

「ヒィッ」

後ろが怖くて振り向けない俺の肩にごつごつした手が置かれる。あわわわわ…


「高鳴」

「はひ…」

わぁ持田先輩ちょうイイ笑顔!

「ちょっと来い!!!」

「許して!堪忍してええええ」


さすが剣道部主将!怪力!片手で頭を掴まれてズルズル引き摺られて行く俺に「高鳴!やるじゃねーか!」と獄寺の声がかかる。

褒めるのとかいーから!助けろよぉ!
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