ゴーストライフ!

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「っぎゃあああぁぁぅうえええ!!!」

「うるさい草食動物だね、止まりなよ」

「むむむ無理ですううぅぅぅ!!」



廊下を全力疾走なう。
命の危機なう。


あの後から(俺にしては)素早いスピードで応接室を出て(葉っぱリーゼントさんごめん!)雲雀さんから闇雲に逃げている。正直肺が潰れそうだけど止まったらほんとに潰れかねないので止まれないダブルバインド!


「あれっこれ下に逃げた方がいいの?上に逃げた方がいいの!?」

「どうせ逃げても咬み殺されるんだから諦めて止まりなよ」

「それは 嫌!」


階段が目の前まできたところで一人の女の子が上から手招きをしているのが見えた。


『こっちだよ、こっちから逃げれるよ』

「うああありがとう!」


苦しすぎて熱い肺を握るように胸を抑えながら階段を登る。すると踊り場の窓を開けた女の子が『早く早く!』と急かしてくる。よく見ればあの子この前ハンバーグキャッチしてくれた子だ!


『ここから飛び降りたら逃げきれるよ。ここあんまり高くないし、早くしないとあの人すぐ後ろまで来てる!』

「ほんと!?ありがとうこの恩は絶対返すよ!」


疑う余地?そんなものは女の子に対して!!!持たない!!!!


よじ登って急いで窓を飛び降りる。下を見ると、
あれ、なんか、かなり高くない…?


…えっ?



ガツンッ

「ぐぇっ」



「…何、してるの君は…」



首にはんぱない衝撃が!締まってる!!
どうやら咄嗟にトンファーを襟首に入れて壁に押し付けてくれたらしい。窓からそんなに遠くない位置でぶら下がってる俺の体はゆっくりと引き上げられていく。


「…なに、諦めて自殺でも図ったワケ?後処理とか面倒だからやめてくれない?」

「いや…あの…」





『残念、だな…』

「!」
「…誰、君?いつからそこにいたの」



先程の女の子が俯いて立っている。その表情は見えないけど、どこか落胆しているようだ。ゆっくりと口を開き、言葉を発する姿は普通の女の子なのに。






『あともう少しで』

『私と一緒になったのに』






それだけ言うと女の子は消えてしまった。…最初から、あの子は…
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