いろいろ

□立海大附属3-Bの日常
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3.4限目 家庭科

今日は調理実習でみんなでクッキーを作ることになった。
班は自由で人数も自由。
僕は友達と作ることになった。

「なぁ…菓子作れる女子ってなんかいいよな。」

そういって周りを見渡すとみんな苦戦しているようだ。

「うちのクラスの女子なんて誰も作れるわけねぇって!」

そういって笑う友達。
いや、一人だけ居る。

仁「名前とブンちゃんが同じ班じゃと楽じゃのぉ。」

ブ「仁王もなんか手伝えよぃ!」

そういって手際よく作業を進める切原さんと丸井君。

仁「俺は今回型を抜く係りなんじゃ。」

ブ「今回も、だろぃ!」

そういって怒りながらも作業をする丸井君はすごいと思う。

『ほらほら…あんまり喧嘩しないの。雅治、ちゃんと型抜きとデコレーションしてね。』

仁「任せんしゃい。しっかりデコっちゃるぜよ。」

そういってチョコペンを構える仁王君。
なんだかそれもさまになっていてかっこよかった。

ブ「ったく…。名前は甘すぎんだよぃ。」

『いいじゃない。さぁ、生地も出来たし…冷やしましょうか。』

そういってニコリと笑う切原さんはとても綺麗だった。

「おい…やっぱ切原さん、いいよなぁ…。」

「成績優秀、容姿端麗、それに料理も出来て、性格もいい!どれとっても完璧だよなぁ。」

そういって切原さんに視線を向けている友達。
そんな僕たちの会話を聞いて仁王君は切原さんが丸井君と談笑し始めると、こちらを睨みつけてきた。

「…でも、切原さんの周り…ガード固いよなぁ…。」

「そうそう。常に丸井とか仁王とか幸村とか…」

確かに、切原さんと話せるのなんてほんのわずか。
その原因を作り出したのは間違いなく僕たちで…。
なんだか少し悲しくなった。

「ほらほら、時間がなくなりますよ!」

先生に注意されて僕たちはようやくクッキー作りに手をつけ始めた。

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