UnificationGame

□04.
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あれから政と信が殴り合ったり、信が大泣きしたりといろいろなことがあり、そのたびにハラハラしながら事の顛末を見届けた。

とうとう暗い抜け道を抜け外に出ると夜が明ける瞬間だった。

政とはここで一旦別れの約束。

追っ手に見つかることなく無事に合流地点まで行ってもらわないと困る。


「信、僕はこれから情報収集に走ってくるから、だから政のこと頼んだよ。」


泣き喚いた後で赤くなった目をしっかり見つめ政のことを託す。

何が起こるかわからない、そんな状況で本当はここから政と別行動なんてしたくない。

しかし、政は一回言ったら撤回なんてしない。

だから僕は走る。


「政」


右手で拳を作り、左手の掌にぶつける。


「ご武運を。」

「あぁ。」

「すぐ戻ってくるから。死んだら僕泣くどころじゃすまないから。世界滅ぼすからね。」

「あぁ。」


ゆるりと微笑んで返事を返す政と一度だけ抱擁を交わし、見つめ合う。


「じゃあ、いってくる。」

「すぐに戻ってこい。」

「ハッ!」


後ろ髪を惹かれながらも走る。

後ろを振り向かず、険しい山道を走る。

走る。

走る。

走る。



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