▼*サスケどり-む/短編

□*ツンデレ
1ページ/1ページ

付き合って1か月・・

『ナナシ、もしかしてお前、この歳になって、お化け屋敷が怖いって言うんじゃねーだろうな?』

上目線から言われて、ムキになった単純なあたしは

「そんな訳ないじゃん!サスケこそ、泣いて帰って来ても知らないからね!」

『フン・・なら行くか』

「・・・・」
怖い・・怖い・・とても怖い

中に入った瞬間真っ暗。
悲鳴、赤い手跡が沢山・・。
怖い。今にでもサスケにつかまりたい。
けど、馬鹿なあたしはさっき、宣誓布告をしてしまった・・。
その時、誰かに手を引っ張られた

「きゃーーーーーやだやだやだぁぁぁ」

思わず方向も確認しないで走ってしまった。
その時、ドンッ!

「いったぁ・・・」

目の前に原形をとどめてない女の人の幽霊・・。

「きゃーーーーーーー」
もう腰が抜けて床に座って動けない・・。
サスケ・・助けて・・サスケ・・・

「やだやだやだやだぁぁ」

『おい!しっかりしろ!ナナシ』
この声は・・?

「サ、サスケ・・うっ・・っ」
安心して涙が出てきてしまった。

『ったく・・・ナナシは単純で見栄っ張りだな・・泣くなよ』

こんなときでもサスケは、あたしを馬鹿にする。

「うっ・・っ・・」

『お前は何歳だっつーの』

いつもなら言い返してるけど、今回ばかりは本当にサスケに助けて貰ったから言い返せないし、泣いてるから言い返せる状態でもない。

「うっ・・・・っ・・ひくっ」

『・・たくっ』

サスケも言い返すこともできないあたしに呆れてるみたい・・・


『ナナシを泣かしていいのは俺だけだっつーんだよ』

え?

『ほら、さっさと出るぞ』

そう言って、サスケの片手に抱かれたような状態で出口まで向かった。

「きゃっ」

『おい、大丈夫か?ほら、行くぞっ』

「うん・・・」


そして、なんとか出口。


『大丈夫かよ?』

「・・・大丈夫じゃない」

『・・・フンッ』

さっきの“ナナシを泣かしていいのは俺だけだっつーんだよ”ってちょっとドキドキしたな・・

『おい、何ニヤニヤしてやがる。幽霊見て、頭までおかしくなったか?』

やっぱ現実のサスケはあたしを馬鹿にする・・という訳でもなかったみたい

『もうお化け屋敷は一生連れてこねーから。ごめんな』

そういって、頭をポンポンされた。
余計にニヤニヤしちゃった私にサスケは

『その顔やめろっ///さっさと次行くぞ!』

「へへっ」

『っ///ほら、行くぞ』

そう言って、初めて手を繋がれた。
そして、初めてツンデレなサスケを見れた。
今日は最高の記念日だよ、サスケ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ