▽*イタチのどり-む/長編
□-友達
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イタチ君の誕生日パーティの帰り。
『ナナシ』
「ん?」
『ナナシが作ったクッキー、サスケと一緒にたべない?』
「いいよ。イタチ君とサスケの為に作ったんだから。」
『ナナシも・・おいでよ』
「・・・いいよ。気持ちだけ受け取っておくよ。ありがとうね」
『・・・サスケがナナシに会いたがってるんだ』
「・・ホント?嬉しいな「」
『だから・・・来いよ』
・・なんか、イタチ君さっきから変。
いつもより・・ちょっと冷たい・・って訳じゃないんだけど・・なんか・・。
好きな人の事を尋ねられた時から・。
「じゃあ・・行く!」
『やった。サスケも喜ぶよ』
─イタチsaid
さっきは・・聞き方を間違ったせいでナナシとの距離を作ってしまった。
本当は・・ナナシが今でも僕を好きなのか不安だったから・・もし、あの日の約束を忘れて居なかったら、気持ちを伝えようとしただけなのに、僕の聞き方が悪かったから、結果的にああなってしまった。
だから・・・気持ちを伝えるチャンスは当分自分で逃してしまったから。
せめて、友達という距離だけは保っておきたいから・・・。
「でも、迷惑じゃないかな?」
『迷惑なんかじゃないよ。それに、今日は父さんも母さんもいないから』
「そっか」
迷惑じゃないか。なんて今さら聞く事がもう、距離が出来た証拠。
前まで、そんなの気にしないで毎日のように来てたから。
─イタチ家
『ただいまー』
サ「お帰り兄さんっ!あ、ナナシ姉ちゃん!」
「久しぶり!サスケ!ちゃんと、姉ちゃんって言えるようになったんだ」
サ「あたりまえだろぅ!」
「サスケは何歳になったの?」
サ「もう少しで4歳!」
「もう少し?誕生日いつ?」
サ「7月・・・7月」
『23日だろ』
サ「し、知ってたもん!」
「はは。誕生日プレゼントあげるね」
サ「ナナシ姉ちゃん大好きっ!」
「わっ。サスケったら抱きつくのすきだねぇ?」
サ「へへ。」
『サスケ。今日はナナシからクッキーがあるぞ』
サ「やった!」
「おいしいかわからないけど・・食べてね」
『ああ』
ナナシのは食べるに決まってるだろ。
─ナナシsaid
今、イタチ君とサスケがあたしのクッキーを食べてる。
サ「おいしいよナナシ姉ちゃん!」
「そう?よかった」
『おいしいよ。また作ってほしいな』
・・・イタチ・・
いつでもつくるよ。イタチの為なら。
「もちろん」
サ「あ、残りあと3つだ!俺が2つ食べるから兄さん1つね」
『何言ってんだサスケ。これは俺の為に作ったクッキーだよ?』
サ「いいだろっ」
『だーめーだ。これは俺が食べる』
あたしのクッキーをとりあう2人。
いつものイタチ君なら、譲るところを今回は譲らない・・。
そんなにおいしかったのかな?
ちょっと嬉しいかも。
「また今度作ってくるから!今回は半分にしよ?ね?」
サ「えー」
『・・・っ・・・。いいよ。サスケ食べな』
サ「やったあああ!」
『・・・フフッ』
・・やっぱイタチ君は優しい。
最後は大好きなサスケに譲るんだね。
「イタチ君・・また今度たくさん作ってくるから。その時に食べて?」
『あ・・うん//』
サ「兄さん〜俺眠いや〜」
『寝るか?』
サ「でも・・ナナシ姉ちゃんと遊びたい・・」
『また今度遊んでもらおう。』
サ「やだ・・今日が良い」
サスケったら可愛い事いうんだから!
「サスケ、今日は寝な?あたし明日遊びに来るよ。いいかな?イタチ君」
『あ、ナナシがいいなら』
サ「やった!ナナシちゃん!明日絶対来てよ!」
「うん。約束ね。」
イタチ君とも・・ちょっとだけ前みたいになれてるし・・明日も来ても大丈夫だよね。
「じゃあ、あたし帰るね!」
『うん!おくろ・・っか?』
「ううん。大丈夫」
今2人で居たって気まずくなりそうだから・・。
『そっか。じゃあね』
「うん!ばいばい!」
サ「ばいば〜い」