☆短編小説☆
□独り遊戯
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あの人の笑顔を思い出すと、胸が苦しくなる。
自分達は、ただの上司と部下の関係だ。
決して、報われる事は無いのだと知っていた。
あの人には、奥さんも子供もいるのだから。
そして、最大の難関は。
同性であること。
「…っ、あ…」
小さく、吐息が漏れる。
藤澤係長の逞しい身体を思い出せば、背筋に寒気が走った。
「藤澤、係長…っ」
既に先端はぐっしょりと濡れている。
指先へと力を込め、はち切れそうなペニスを扱き始めた。わざと捻れば、痛みから悲鳴を上げる。
「いや、そんな、激し…っっ!」
両腿を限界まで開く。
ぱっくりと開いた秘部が、目の前に置かれた姿見に映し出された。
「ぁ、ん、っ、係長…っっ、あ、挿、れてぇっ、歩のお尻に、挿れてっっ!」
見た事は無いけれど。
きっと藤澤の雄は、あの身体に見合った物だろう。
想像するだけで、ぞくぞくする。
「ぁ、あ…ん…っ!おかしく、なっちゃ…うよ…っ」
無茶苦茶に扱きながら、雄を型どったシリコン製のディルドを唇に含んで舌を絡ませた。
ズブズブと喉の奥を犯していく擬似体が藤澤のそれと重なり、一瞬にして上り詰めそうになる。
「ぅ、くっ、ぅ…ん、んっっ!」
苦しい。
でも、気持ち良い。
「係長、の、おちん、ちん、美味しい…」
うっとりとした表情で、歩が呟いた。