◎book
□宝物の日々
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「どした?」
「え?」
ふいに声をかけられて、はっとした。
夕飯の支度途中の包丁が止まっていた。
「…ごめんなさい、
ちょっと考えごとしてたの」
「あぁ、もしかして俺のこと?」
からかうような声であなたが言った言葉が予想外すぎて、ぼんっと音が鳴るように顔が熱くなっていくのがわかった。
にやっと笑って言ったあなたも、そんな私の顔を見てあっけにとられた顔をする。
「――――図星、です」
振り絞るように声を出すと、
あなたは何か言いたげに口をパクパクさせてから下を向いた。
「反則だってばよ、」
それだけ言ってふわっと私を抱きしめるあなた。
愛しそうに私の髪をなぞる。
ああ、もう、それだけで様々な考えが吹き飛んでいく。
「えろ親父ーーー!!!!
母ちゃんから離れろーー」
「んだと、こらっ!!」
ボルトの投げたプラスチックのコップがお父さんの頭にヒットした。
お父さんはパッと私から離れると逃げようとしたボルトをひっ捕まえた。
「母ちゃんは俺のだ!」
「何言ってんだお前!
父ちゃんのだ!!」
そんな二人のやり取りに、私は優しく微笑んだ。
こんな宝物みたいな日々。
あなたをずっと好きでいてよかった。
END.
久しぶりすぎる更新!
内容ひねりなくてすいません!リハビリです!
本誌と映画のナルヒナ展開おいしすぎます
赤飯炊きたいです!!
記念に少し活動再開しようと思ってます!
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