【遺書】

この手紙を見つける頃 僕の周りに誰がいるのかな?
それとも誰にも見つからずに ふやけて滲んで消えていくのかな

もし僕が思い描くその人達が この手紙を見つけてくれたのなら

愛する女(ひと)よ 僕が死んだら棺桶にひまわりの種を一つ入れてくれないか
いつか君が育てるはずの ひまわりに僕がなれるように

この手紙を見つける頃 僕の周りに誰がいるのかな?
それとも誰にも見つからずに ふやけて滲んで消えていくのかな

もし僕が思い描くその人達が この手紙を見つけてくれたのなら

愛する友(ひと)よ 僕が死んだら棺桶にやめたはずのタバコを入れてくれないか
その方が墓参りの時 お互い恰好がつくだろ


この手紙よ過去とか未来とかそんなんじゃなくて
今必要だって時 その時にどうかどうかどうか この想いを

愛する家族(ひと)よ 僕が死んだら棺桶に……
いや何でもない そのままでいい 十分だから


生きてこそ 生きてこそ 生きてこその この僕の生き様をバカにしてくれればいい

だからこそ だからこそ だからこそ この僕の死に様を笑って見せてくれよ


ありがとうも言えずに過ごし尽くしてしまうだろうけど
サヨナラも言わないよ だって僕はまた

ここから始まるから…


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