例文アナザー

□第一章:悲哀
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「確かに難問と言えば難問ね」

そんな曖昧な言葉が俺の脳裏に響く。彼女は猫のように突き刺さる瞳で僕を見た。

「だよな」

情報社会なんて言われている世の中だからこそ、解らない事は本当に解らない。いくら検索したって答えなんて出てこない。

「あのさ」

緩やかにスカートを揺らせて机から腰を浮かした。

そして俺の方へと近付いてきた。無駄に笑顔名彼女の表情に俺には不安だけが過ぎった。

「私と一緒に犯人見つけましょう?」

俺は、後悔した。
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