全てが終わった。それがわかったとき、長い夜に終止符を打つ朝日が昇ってきた。
生きているんだと実感できた。実感できたと共に、ビリーと一緒にいれるのも終わりなんだとわかった。
わかっていた。最後はこうなるんだって、きちんと理解してたつもりだった。
「これは貰っておくわ」
強がりでそういって彼からもらったドッグタグ。あなたは確実に死んだわ、私の目の前で。そう伝えると、彼は微笑を浮かべて、私に敬礼をした。私も彼に敬礼をした。
言葉にはないけれど、これが私達の「さようなら」。私の想いの「さようなら」。
涙を噛み締めて、笑顔を作って、私は彼に背を向けた。
「
愛してる」声にならない想いを、
真っ青な空に馳せた。