「なぁ、気持ちいいんだろ?」
「あっ、やぁ…んっ」
低く甘いバリトンボイスが耳元で囁く。胸と腹を通り越して子宮にまで響く。
「あぁっそこはっ…!」
クイクイと中でビリーの指が踊る。堪らず私は体をよじって悶えた。だがイかせてはくれない。これが真の拷問である。
「早く気持ちいいって言えよ。そしたらイかしてやるって」
「やっ、はっ…絶対、言わ、ないわ……んくぅ…」
「意地っ張りだな」
「は、んっ」
何故こうなったのか。
遡ること四時間前である
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スーパーから帰って来て、袋から買った物を取り出していた時、後ろでいつになく低い声がした。
「あの男だれ?」
「え、あの男って?」
「今日スーパーで喋ってた奴」
「ああ、あれ大学時代の先輩だよ。あの人いま何やっ「そんなのどうでもいい」
久しぶりに聞くビリーの怒った声。自然に肩がビクついた。
「な、なに、ヤキモチ?妬かないでよ」
これがちょっとした私の抵抗だった。
こんなの普段の彼だったら優しく受け止めてくれるだろうが、今の彼は違った。
「ああそうだよ、妬いてる。ヤキモチだ」
「あ、ちょっと、ビリィ、っんむっ…ぁふっ…!?」
手首を捕まれたと思ったら、強引なキスをされ、後ろの壁に背中を押し付けられた。唇の隙間からヌルリとした彼の舌が口内に侵入してきた。
「…レベッカが悪いんだ」
後悔先に立たず。彼のスイッチを押してしまったと気づいたときには、既に遅かった。
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そして、今にあたる。