いつもならニコニコ笑ってるクレア。だけど今日は、ちょっと違う。
「クレア」
「ん?」
ソファで両足を抱えて座る彼女の隣に、スティーブは腰をおろした。
「元気ないな。どうした?」
「そう?何でもないわよ」
クレアはそう微笑むが、スティーブにはそれが無理していると感じた。
「嘘つきは泥棒の始まりだぞ、クレア。正直に言え!」
自分の肩を両手に掴むスティーブに、クレアは目を丸くして驚いたがクスリと笑った。
「もう、あなたには敵わないわ」
観念した様子のクレアに、スティーブはホッと胸を撫で下ろした。
「兄さん、今日から本格的にアフリカへ行くみたいで……かなり危ないらしくて、今回こそ死ぬかもって感じらいしの」
彼女の瞳に映る憂いと哀愁。スティーブは何だか自分まで泣きそうになってきた。
スティーブは自分の家族の事を思い出した。
「…大丈夫だ!心配するな!あんたの兄さんは、そんな弱い奴じゃないだろ!?」
涙目になりながらムキになるスティーブに、クレアはもっと目を丸くさせた。
「な?」
そして自然と緩む頬。クレアはスティーブの首に腕を回した。
「ありがとう、スティーブ」
クレアはスティーブの頬にキスを落とした。
「あなたも一人じゃないわよ、スティーブ。心配しないで」
「えっ」
自分の心情を全て見抜いたクレアに、スティーブは照れ笑いした。
「うん、ありがと」
My sunshine僕の太陽は神のような、
偉大な心の広さを持っている。***