短編

□My sunshine
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いつもならニコニコ笑ってるクレア。だけど今日は、ちょっと違う。




「クレア」


「ん?」



ソファで両足を抱えて座る彼女の隣に、スティーブは腰をおろした。



「元気ないな。どうした?」


「そう?何でもないわよ」



クレアはそう微笑むが、スティーブにはそれが無理していると感じた。



「嘘つきは泥棒の始まりだぞ、クレア。正直に言え!」



自分の肩を両手に掴むスティーブに、クレアは目を丸くして驚いたがクスリと笑った。



「もう、あなたには敵わないわ」



観念した様子のクレアに、スティーブはホッと胸を撫で下ろした。



「兄さん、今日から本格的にアフリカへ行くみたいで……かなり危ないらしくて、今回こそ死ぬかもって感じらいしの」



彼女の瞳に映る憂いと哀愁。スティーブは何だか自分まで泣きそうになってきた。


スティーブは自分の家族の事を思い出した。





「…大丈夫だ!心配するな!あんたの兄さんは、そんな弱い奴じゃないだろ!?」



涙目になりながらムキになるスティーブに、クレアはもっと目を丸くさせた。



「な?」



そして自然と緩む頬。クレアはスティーブの首に腕を回した。



「ありがとう、スティーブ」



クレアはスティーブの頬にキスを落とした。



「あなたも一人じゃないわよ、スティーブ。心配しないで」


「えっ」



自分の心情を全て見抜いたクレアに、スティーブは照れ笑いした。



「うん、ありがと」













My sunshine


僕の太陽は神のような、
偉大な心の広さを持っている。










***





    

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