LAST BLOOD

□第二章
1ページ/2ページ












「ここね…」



AM05:45。

早朝だというのに、ロビーには通行者が途絶えない。白衣を着ている者、スーツの者、警官の制服を着ている者。


そこにクレア・レッドフィールドは居た。


黒のショートパンツから伸びた白い足にはホルスターが携えられ、黒のブーツはロビー全体に靴底を響かせている。

サングラスを外し、クリアになった視界を眺めながらエレベーターに乗り込んだ。






―――――――――――――












応接室 B







レオンはいつもと違う格好をしていた。黒の革ジャンの下にはマガジンパウチを装備させ、腰の後ろにはサバイバルナイフ、そして、三つのガンパックをベルトに通し、愛用のデザートイーグルが、ホルスターに納まれている。




コンコンッ―




ドアがノックされた。自然と頭がそっちの方向かされる。



「Hello…?」



ガチャリとドアノブが回され、遠慮気味に部屋に入って来たのは正に、例の彼女だった。



「クレア?」



レオンが名前を呼ぶと、彼女は目を丸くさせた後ニッコリ笑ってこちらへ歩み寄ってきた。



「レオン!」



まず最初にアメリカならではの挨拶。



「久しぶりね」


「ああ、ほんとに。君は全然変わっていないな」


「そう?もうおばさんよ」



赤毛のポニーテールを揺らしながら、クレアはクスクスと笑った。



「だけど、レオンは変わったわね。なんか、男性!って感じになってる。筋肉もついてるし」



そうクレアは、やわやわとレオンの二の腕を揉んだ。



「まぁ、あれから鍛えたからな」


「そうよね、流石だわ」



二人が久しぶりの再会に浸っているのも束の間。書類を手にしたマイク次に応接室へ入って来たのだ。






「クレアだね?」


「ええ」



よろしく、とマイクは手を差し出し、クレアもこちらこそとその手を握った。




「申し訳ないんだが、先日君達に言い忘れた事が一つあったんだ」



そうだ。マイクは忘れっぽい奴だった。

レオンは改めてマイクの性格を知らされ、内心深く溜息を吐き出し、マイクに誘導されソファへとクレアと腰を下ろした。







     

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ