キャラなう。

キャラの気持ちを聞いてみる?
それともなんでも(!?)探偵団のレポートを見る?
◆Strawberry Lip 

※やたらキスシーンを濃厚に書いてます
※腹黒書記×真面目チャラ男会計

※結構この二人を書いているから、いっそ纏めてupとかしたい今日この頃←

―3月14日、それは世の中の男が貰えるか貰えないかと胸を踊らせるバレンタインデーの、対となるホワイトデーという日。

何故バレンタインデーがブラックデーとは言わないのに、対となる日がホワイトデーと呼ばれているかなんて、知らない。

バレンタインデーに勇気を振り絞って、告白と共にチョコレートやらプレゼントを、相手に渡した人だっているだろう。

友人同士、または社交辞令と言った義理チョコというものをあげた人だって、いる。
かくいう俺もその一人で、友人というかまあ日頃、仲間?としているからと、生徒会のメンバーに用意をした。
ま、…勿論特殊な薬を入れたお菓子だけどね!
日頃からの行いを知ってるくせに、それを照れ臭そうに受け取りながら、食べてしまった会長と愛しい愛しいとある赤い人は、本当にバカだと思う。

残念ながら、一番引っ掛かってほしかった人達に限って、食してくれなかったのだが。
けど、愛しい赤い人が猫耳ではなく、敢えてのウサ耳と尻尾を生やした姿を見れたから、いいとする。
…わんこ君に、怒られそうだなあ。実はまだ内緒にしてるんだよなあ、…赤い彼が自らの失態を暴露するわけがないし、まだわんこ君には知られていないはず。
素直すぎるわんこ君の怒った姿を想像すれば、小さく笑みを溢した。

そんな楽しい楽しいバレンタインデーから、ちょうど1ヶ月が経った今日。

―俺は、可愛い顔をした悪魔に捕まった。


「っ、ふ、んん…ん…っ、んぅ、」

格調高い雰囲気を持ち合わせるだだっ広い生徒会室にはそぐわない、濡れた水音と小さな喘ぎが響き渡る。
鼻から抜ける甘い声が、自分のモノだなんて、信じたくない。

コロ、と軽快な可愛らしい音を立てながら、舌先をなぞる甘い赤が互いの舌で、蕩ける。
沸き立つ甘い甘い苺の香りと、密着したことによって入り込む、目の前の彼の匂いが、頭の芯をクラクラさせた。

いつの間にか、大きかった甘い赤は、すっかり小さくなってしまっていて。
苺のように赤く色づき、甘くなった唇と舌先が、雄弁に時間の経過を告げる。

唇が離れると、名残惜しそうに光に照らされた銀の糸が、二人を繋ぎ、プツリと切れる。
すっかり痺れてしまった脳髄に、その光景は衝撃的だったらしく、一気に己を呼び覚ました。

「っ、何でこんなことして…欲求不満なのかい?」

何とかいつものおどけた調子を装いつつ、緩く首を傾げて問う。
内心は疑問と混乱ばかりではあるが、余裕がなさそうだと思われるのは癪だ。

しかし、その問いに答えることなく、再び腰を強く腕で抱かれ、甘い甘い唇で、混ざりあった唾液に濡れた己の唇を塞がれた。

またも沸き立つ、甘い甘い苺の香り、そして彼の、匂い。
ちゅく、とわざとらしく濡れる水音は知れずと官能を刺激するらしく、背筋にぞわぞわと甘い痺れを伝わせる。

―キモチイイ、

悔しいけれど、上手いキスに身体が素直に反応してしまう。
欲求不満は寧ろ、己じゃないのか?…あれ程、右手で自らを毎夜毎夜慰めていると言うのに。

互いを行き来する甘い赤は、ゆっくりと、しかし着実に変化を遂げ、小さくなっていく。
まるで、…今の自分達の関係のようだ。
以前はただの生徒会の会計と書記という仲だったのに、彼が己に口付けをした日から、この関係はゆっくりと、しかし着実に変化を遂げた。

親密になった、とかそういうプラスの変化ではない。
自分でも、どうしてこのような関係になってしまったのかが、わからない。
もっと拒絶すればいいのだ、気持ち悪いと、所詮オマエもあの人のように、身体だけが目的なのだと蔑み、糾弾すればいい。

それなのに、何故か、―出来ない。触れられるのは、未だに怖い。
この甘い口付けだって、強引だった。
声をかけられ、振り返れば突然顎を掴まれ、甘い赤と赤い舌先を口内に忍ばせて。
驚愕に固まる俺を他所に、手首を強く握って、にじりにじりと壁に追いやり、拘束した手首を真上にあげさせて。

暫くの口付けが終われば、拘束はなくなったものの、腰を強く抱き寄せられ、再び唇を塞がれる。

そして、漸く先程口を開けたのだ。何故、と。
好きだから、ともし告げられたのなら。
…俺は、どう思うのだろう。
俺は、赤い彼が好きだ、それは余程何かが起きない限り、絶対に変わらないと思う。
今口付けている彼を認めたくないとか、そんなんじゃない。

―きっと、失恋して無意識にたくさんついた傷に、妙な甘さが染み込んでいるから、彼を拒みきれないのだと、逃げを打って。

認めたくないんじゃなくて、もし想いが真実なら、あやふやなままにしたくない。
もし、ちゃんと彼が好きだと心から思えたら。
だけど、今はまだ、完全には思えない。
いつかがくるだなんて、わからないけれど。

「ん、んっ、ふ…!ぁっ、ん…ゃ」

上顎を舌先でなぞられれば、自分のモノとは思いたくない、甘い声が漏れる。
途端に羞恥を感じ、首を左右に振りながら目をそらせば、指先でワイシャツ越しに胸の頂をなぞられた。

久々の刺激にピリッ、と甘い痺れが走り、赤い唇をガリッと噛んで唇を離す。
は、と甘く荒い吐息を出しながら、微かにぼやけた視界に映る彼を睨めば、血の滲む赤い赤い苺の唇を舌先でなぞり、妖艶に笑った。

しかし、静かな怒りを含んだ剣呑な光を宿す瞳と、ユラユラ揺れる見えないオーラに、微か身体が震える。

―喰われる。

そうとさえ、思った。

「…いつまでたっても、なつかないですね。爪を立てた猫みたい…けど、今の貴方。嫌いじゃないですよ?」

凄く、やらしいから。

そう喉奥で笑われ、羞恥と柄にもない焦りに戸惑いつつ、己の姿を壁に貼り付けてある近場にあった鏡で見てしまえば、更に羞恥に視界が赤らんだ。

自分では認めたくない、激しく認めたくないが、快楽に染まった顔、赤らむ頬と唇、微か潤んだ蕩けた翡翠の瞳、乱れた長い銀の髪。

こんなの、誘ってるみたいじゃんか―…。

口内に残った小さな甘い赤をガリッ、と噛み砕けば、ねぇと甘い声で呼び掛けながら、可愛い顔をした悪魔は、甘く赤い苺の唇から小さな舌を覗かせて、妖しく笑った。

「甘い甘い僕の苺ミルク、たくさん食べさせて…飲ませて、あげますよ…?ねぇ、だからいい加減」

僕に、堕ちなよ。

妖艶に、且つ自信満々に言い放つ可愛い顔をした悪魔に、俺は一つおどけてみせた。

だって、俺は君を好きだと心から思えていないから。
寧ろ、好きだと微塵にも思ってるかわからない。
俺の心は、…まだ、赤い彼のモノだから。
来るかすらわからないけれど、いつか君が欲しくなったなら。

―その苺の唇に、愛を重ねてあげる。

決して甘いとは言えない、歪んだ関係の中、口内に溶ける赤だけが仄かに甘さを、感じさせていた。

――

なりきりで恋人さんが出来るまでと、本編で付き合うくらいまでの二人の関係は、こんな低甘なのかなと。
かといって、身体を全部は差し出さないし、差し出せないのが筧。
自分なりの何かと、トラウマもあるから…かな?わからん←

恋人が出来たら、筧は絶対に他には靡きません、夕舞にスキンシップは軽くあっても、今みたいに自慰とかはしなくなるかなあとか。
(なりきり、本編共に)

最近、描写をねちっこく書くのが好き。

こんなに出てるのに、実は未だ書記の名前は決まってません←

2014/03/16(Sun) 05:37

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