キャラなう。

キャラの気持ちを聞いてみる?
それともなんでも(!?)探偵団のレポートを見る?
◆−?な彼。 

*コラボCP
*ショタ化

魔界の朝は、"他の世界"とは違い、暗い。
寧ろ、夜も昼も朝も対して変わらない。
しかし朝は真っ白な月が、昼は真っ金な月が、夜は真っ赤な月が昇る。
窓から覗き、視界に飛び込む月が真白なことを確認した龍黒は、体を起こした。
しかし、眠た目を擦った掌に違和感を覚え、マジマジと掌を開いて閉じてを繰り返しては、何度も己の頬を、違和感を覚えている掌でつねる。

何が起きるか分からない魔界とはいえ、こんなことが自分に起きるのは初めてで。
龍黒は、深紅の瞳を見開きながらベッドのスプリングを軋ませ、主人の元へと急いだ。

長い足を組みながら、赤いメッシュの入った黒髪を掻きあげ、片手に本を読む主人に、声をかける。

「そーし!おれに何かしたり、したっ?」

上がる声は少年のように高く、見上げなければ見えない主人の顔に、戸惑いを隠せない。
視点の低い世界は、まるで異世界にも感じる。
そんな龍黒に、そーしはクスクスと笑いながら立ち上がり、柔らかく短い、金の混じった黒髪を撫でる。
本来なら、自分より高い身長に長い髪。
しかし今は、自分より幾分も小さく顔立ちも幼い。

「あ?ちっと実験体になってもらっただけだ。懐かしいだろ?」

髪もあの時並みに短いし、とクスクス笑いながら短くなった髪を撫でられ、龍黒はくすぐったさに肩を跳ねさせた。

あの時、とはそーし…いや正確には創詩が、父に剣…否「龍黒」を貰った時のことだ。
「龍黒」という名の、漆黒に金が混じった剣は、本来剣のままなはずだった。
しかし、創詩の代々多大な魔力を携えている黒川家は、剣を擬人化にそして擬態化させることができる。
もちろん、それらが出来るのは黒川家の中でも数少ない。
そんな数少ない中に、創詩は含まれていた。
生まれながらにして黒川家の中でも、多大な魔力と技量を持つ創詩。
そんな創詩がまだ幼いまま、小さな身体にしては大きな剣で、擬人化させた時に現れたのが、龍黒の擬人化バージョンだ。
その頃の龍黒はまだ剣が短く、もちろん擬人化した龍黒の髪も背も短い。
その為、二人共々月日を経て大きくなった今とは異なり、幼い頃龍黒は髪も背も短かったのだ。

懐かしい自分を省みれるのはいいが、しかし今日は久々に愛しい恋人に会える、大切な日。

龍黒はアワアワと慌てながら、大きな深紅の瞳に涙を溜め、一生懸命創詩に訴える。

「やだっ!きょーはにーなに会うのっ!だからこんなちっちゃかったら、ダメっ」

短い腕をパタパタと振る姿に、創詩はクスクスと笑いながら、ダメだと声を立てて笑う。

「たまには愛でられて、向こうに主導権渡してやれ。俺が送ってやるから」

「やだ、ダメ!デートだからそーし来ちゃメッ!」

腕を引かれ、頭を撫でられながら嫌がる様子は、まるで幼稚園に行きたくない子供と、そんな子供をあやす親のよう。

案の定、柔らかい頬をぷくううっと膨らましながら、涙目で睨む龍黒は、拗ねたのかベッドに潜り込んでしまう。

「たく、」

そんな子供のような、仕事としてのパートナーに、創詩は少しずつつ金色に輝く月を仰ぎ、小さく笑むのだった。

――

龍黒がアホww←
翔太並みのガキだが、翔太よりは腹黒じゃない為、こんなにアホになるw
完全に父親と子供www

2013/09/17(Tue) 22:22

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