キャラなう。

キャラの気持ちを聞いてみる?
それともなんでも(!?)探偵団のレポートを見る?
◆SS/Lostof … 

*ノンケ→ノンケ
*攻め視点
*シリアス、独白。



―君が、好き、好き、好きだよ。

淡い桃色の世界の中、眩しい笑顔の君に、そう告げられたなら。
灰色の世界に、独り、閉ざされなかったのかも、しれない――。

無機質な白を基調とした、必要最低限のモノしかない一室で、青年は写真のついた葉書を、力なく握りしめた。
鮮やかな写真に映る、人が良さそうな青年の眩しい笑顔は、自分の大好きなものそのもので。
けれどその笑顔は、…俺のものでは、ない。

変わらぬ眩しい笑顔が、現実逃避からだろうか、淡い桃色に包まれているように見えた。
しかしそれは、窓から射した影が灰色の世界を作ったことで、否定される。
わかっていた、あの時、何故か、彼が遠くにいなくなってしまうことを。
"親友"という関係が、自分が抱く穢い想いのせいで、打ち砕かれることを。
それが、わかっていた。
だから、…怖くて、誰かに自分の想いをそっと、灰色の世界に閉じ込めることを、心のどこかで、願っていたんだろう。

眩しい笑顔の隣には、純白に包まれた見ず知らぬ女の笑顔。
眩しい笑顔を浮かべる彼もまた、純白に包まれていて。
そんな写真つきの葉書こそが、彼と"親友"だったことを、今まで一番後悔させる。

変わらぬ眩しい笑顔があることに安堵し、
変わらぬ眩しい笑顔があることに絶望し、
変わらぬ眩しい笑顔が、…自分のものでないことに、ひどく虚しくなった。

男の自分が同性の男なんか、好きになるわけないと、思っていた。
けれど、触れる度に高鳴る鼓動と浅ましく、そして汚ならしく疼く身体が、その願いに似た何かを、裏切って。

好き、だった。
あの笑顔が、声が、優しさが、仕草が、誰よりも、好きだった。
男なんか好きになると思わなかった自分が、中学生のように脳内で彼を白濁に汚し、喘がせてしまうほどに―…。

眩しい笑顔に、透明な雫が注す。
見渡せば無機質な白、
思い浮かべれば淡い桃色、
自分がいるの世界は灰色、

俺が、失ったもの、それは――。

――
シリアス、相手の人の写真が結婚式のものと分かった人は果たしているだろうか、いたら想像力豊かです←
(あえて触れなかったので)

LostColorだとそのままなので、Lostof、みたいな色々なものにとれるように敢えてしました。

相手が女性とかドロドロでいいよなあ、とか(*´ω`*)

2013/09/02(Mon) 17:19

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