キャラなう。

キャラの気持ちを聞いてみる?
それともなんでも(!?)探偵団のレポートを見る?
◆SS/とある少年の証言 

*ケンカップルな二人を、第3者が中継
*第3者視点
*ギャグに近い


―ここ、とあるクラスである教室では、学校の名物が、見られる。

それは、このクラスの生徒なら誰しも一度は目にしたことがある、日常的に見れる光景である。

ほら、今日も、また。

「ぁあ"?テメェ何オレに向かって言ってんだゴラ。お堅い頭は心も堅いってか?あ?」

「バカにバカと言って何が悪い、不良が。第一心が堅いとか言わない。そういうオマエは、頭が空なんじゃないか?」

金髪に、赤のカラーTシャツに、ジャラジャラのアクセをつけたいかにもな不良が、眉を寄せる。

それに対して、いかにもな真面目っ子のクールでカッコいいと言われる男が、堅い声で言い返す。

たちまち二人の間にはバチバチと火花が散り、クラスにいる他のやつらは呆れた声を出すばかりだ。

もちろん、俺も。

そして、いつものケンカだからこの先がどうなるかなんて、既に分かっている。

きっと天変地異でも起きない限り、別の未来はこないだろうから。

重い(いや、ぶっちゃけ大して重くはないが)空気の中、クールの方が口を開く。

「この間もそうだっただろう。オマエの前立腺を触ったら「なんだコレ!」とか目を白黒させ「っうわぁああ!テメェ!殺すぞゴラァアア!」」

ほら、やっぱり。

頭が良く口も達者なはずのクールは、こういうことに対して羞恥がないからか、公の場で普通に口を滑らすのだ。

案の定、自分の失態を暴露された上に、内容が内容なだけに真っ赤になった不良は、説得力の欠片もない悪態を吐くのだ。

こんな光景を毎日目にしてるからだろう、大半が呆れるが残りの二分の一が黄色い歓声をあげながら、二人の様子を見つめるのだ。

不良はギリギリと胸ぐらを掴むも、根は意外に優しいからか頑固ではないからか、悪気もさらさらなさそうな天然なクールに「なんでいけないんだ?」と真面目に言われれば、真っ赤にしながらそっぽを向いてしまう。

そんな様子が黄色い歓声をあげる女子からしてみれば萌えなのか、目を輝かせる。
…俺にはよくわかんねーけど。

「っ、テメェ今度こそ絞める、ぜってーに!」

お、言い返したぞ。

いつもとは違う展開と、睨みながら放った言葉は、「普通の人」からしたら、相当な脅しになるだろう。
だが、相手が、悪い。

「…俺のをオマエの尻の穴でか?」

尚も天然発言をしたクールに、わなわなと震えた不良の怒りと羞恥が噴火する、瞬間。

―クラス全員は、生ぬるいながらも二人を見守る視線を、ケンカップルでありバカップルな奴等に、送るのだった。


――

こういう攻めと受けも大好き!
実は攻めはクールに見えて天然、そして嫉妬深いとかね(笑)

ケンカップルでありバカップル。そんな気がするw

2013/08/29(Thu) 18:12

[コメント書込]

[戻る]
[TOPへ]
[カスタマイズ]



©フォレストページ