切ない物語

□サクラ咲ヶ
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――――今から一年前――――

俺の彼女、大野智は原因不明の病にかかっていた。

普通なら回復していくのだが

大野くんは、前代未聞の悪化していくという初めてのケースだった。

それでも俺達はくじける事もなく。

ただ生きているという事を、実感していた。


なのに最近は面会時間が強制的に短くなり、

大野くんの体調も良くはないみたいだった。

ある日の面会時間、大野くんはベットの下から小さな箱を取り出した。

O『俺もそんなに長くは生きれないと思うんだ。だからさ・・・』

S『・・・??』

O『結婚しよう。今すぐに』

S『大野くん・・・俺でも良いの・・・??』

O『当たり前だよ!・・・愛してる。』

S『俺も・・・ずっと、ずっと愛してる。』


――――――ちゅっ・・・
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