D.G 小説 T

□バスルームで髪を切る100の方法
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ある日の教団の談話室、エクソシスト六人は各々自由に時間を過ごしていた
アレンはミランダにドイツ語を習いクロウリーとラビはチェスに興じていた
そして本を読んでいた神田を眺めていたリナリーの一言により注意は神田に集まった

「神田の髪って綺麗よね」
リナリーは神田の髪に触れながら言う

本を読んでいた神田が顔を上げる

(何を言ってるんだコイツは…)

そう思ったが相手にするのは面倒だと思ってまた本を読み直そうと、本に目をやった時、リナリーの一言を皮きりにエクソシスト四人が一斉に喋りだした


「うん…リナリーちゃんの髪も綺麗だけど神田君の髪って…さらさらよね?」とミランダ

「やっぱりリナリーもミラ姉もそう思うさぁ?!」とラビ

「うむ、確かに綺麗であるな」とクロウリー

「そうですかぁ?」とミランダとの勉強タイムを邪魔され不機嫌なアレン

(何を言い出すんだコイツ等は……!)
予想外にもその場にいた全員から自分の髪についての各々の意見を述べられ困惑している神田をよそに四人は話を始めていた

「そうよね!やっぱりそう思うわよね!」
賛同者が自分以外にも沢山いて嬉しくなるリナリー

「いやあよかったさぁ!そう思ってるの俺だけだと思ってどうしようかと思ったさぁ!皆そう思ってたんだなぁ」

「うむ、神田殿の黒髪は烏の濡れ羽色と言うのだろう?艶があって綺麗である」

「それにさらさらのストレートでうらやましいわ、私なんてクセっ毛だから神田君の髪が羨ましいわ…」

(僕はミランダさんの髪が大好きですよぅ…)
一人意固地になって会話に入らず隅の方で暗くなっているアレン…
一方…
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