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□甘い夜の宴
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〜島原〜
「待ってたわよ〜千鶴ちゃん!着物はこっちにあるから、どれがいい??」
島原の一角にある角屋につくと、お千ちゃんと君菊さんが出迎えてくれた。
「えっと、原田さんはこっちの部屋で待っててくださいね!千鶴ちゃんのこと、すっごくかわいくして見せますから!!」
な、なんだかお千ちゃん上機嫌…;
「じゃあ千鶴ちゃん、選んだ着物を着て。そしたら、私がかわいくお化粧してあげる!!」
「う、うん!よろしくね^^;」
「まっかせて〜b←」
原田目線
お千に言われた部屋で待っていると、君菊さんが、
「千鶴はん、かわいくなりましたぇ」
と、声をかけてきた。
「そうか」
…正直君菊さんは苦手だ。苦手っつーか、裏がある気がする。土方さんも、何でこんなのに気に入られちまったかな〜…
そんなことを考えていると、
「千鶴ちゃん、すっごくかわいくなりましたよ〜!!」
と、お千の声がした。
振り向くと、そこにはいつもとは違う艶やかな姿の千鶴がいた。
「あ、あの…どうですか?原田さん」
「きれいだぜ、千鶴。」
お世辞でも何でもなく、ただ綺麗だった。
「あ、ありがとうございますっ!」
「じゃあ、後は二人でごゆっくりどうぞ!」
そう言い残して、お千と君菊は部屋を出て行った。
「そんじゃあ千鶴、お酌してくれねえか」
「はっはい!!」
前に報奨金で呑んだときも千鶴は女装をしたが、今日はその時よりもずっと綺麗に見えた。