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□とあるオカマの禁断目録〜序章〜
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千鶴目線
今日は梅雨時にもかかわらず、天気はよく晴れていた。今は、たまった洗濯物を干しに庭に向かっている。
「なぁ総司〜。お前は伊東さんのことどう思う?」
前から歩いてきたのは平助君と沖田さんだった。1ヶ月ほど前に入隊した伊東さんについての話のようだ。
「どうって…嫌に決まってるでしょ。しかも最近よく僕に話かけてくるんだよね…思い出すだけで気持ち悪い」
…沖田さん、それは言いすぎじゃあ…
「お?千鶴一!」
前から歩いてきた平助君に声をかけられた。
「平助君、どうかしたの?」
「いや、今総司と伊東さんの話しててさ。お前は伊東さんのこと、どう思う?」
ど、どう答えれば…
「オカマ」
「「え?」」
突然横から聞こえた声に、私と平助君はそろって間の抜けた声を出してしまった。
「最近、他の隊士にも手出ししてるみたいだからね」
「…ち、千鶴!洗濯早く行った方がいいって!お、俺達も行くから!!じゃな」
そう言って平助君は沖田さんを引きずり走り去っていった。
「…?」
何だかよくわからないまま、私もその場を後にした。